スイーツ好き女優・大野いとさんオススメの“おかし”に合うコーヒーを、コーヒー好き女優・美山加恋さんがレコメンドし、フードペアリングする連載「おかしなコーヒーのハーモニー」。大野さん登場回、第9回目です。今回はあの検定のお話と、それにまつわるプリンのお話です。東京でも店舗展開する人気プリン専門店が登場します。
大野いと、ついに菓子ヒエラルキーの頂点に立つ!
今回は前半部分が私の菓子検定をめぐるお話なので、興味のない方はとばして後半のプリンの話からご覧ください(でも本当は全部読んでほしいですけどね。えへっ)。
去年、私は念願の菓子検定3級に見事合格することができました。菓子検定には1級の設定がないため2級が最高位となっているのですが、3級に比べて2級の試験ははるかに難易度が高くて、私にとって2級資格はずっと憧れの存在だったのですが……。
なっ、なっ、なんと!
私、大野いとは2024年1月31日に菓子検定2級試験にも見事合格してしまいました!
才能とは恐ろしいものですね!
菓子検定2級保持者、それは菓子ヒエラルキーの頂点に立つ者。
自ら多岐にわたるお菓子を作り、数多くのパティスリーに精通し、さらに菓子検定の最高位に君臨する。
私はお菓子界において、マスターと呼ばれる領域に足を踏み入れたのかも知れません。
みなさんにはこれからも、今までどおり「いとちゃん」や「大野さん」と呼んでいただいても私は全然構わないのですが反対に気を使わせてしまうのも嫌なので例えば、
「マスター大野」
「プロフェッサー大野」
「大野先生」
などと呼んでいただくのはどうでしょうか?
これからのお菓子界を導いていく者として、その未来を背負う者として、ある程度の権威づけも必要だと思いますしね!
あー、あと、おとなの週末さん、原稿料アップの方もよろしくお願いしますね!
とここまでは、先週までのお話です。
この世は諸行無常。すべてのものは、移り変わり、永遠に変わらないものはありません。だからと言ってこんなにも早くこんなにも残酷に変わってしまうなんて。
サイトを見てわかったことですが今年の6月に菓子検定制度に1級資格が新設されることになりました。難しすぎて多分私には取れないと思います。
平家物語の冒頭にこうあります。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。」
祇園精舎の鐘の音は、「諸行無常」すなわちこの世のすべては絶えず変化していくものだという響きが含まれている。沙羅双樹の花の色は、どんなに勢い盛んな者も必ず衰えるという道理をあらわしている。世に栄え得意になっている者がいても、その栄華は長く続くものではなく、春の夜の夢のようにはかないものだ。
すいませんでした。これからは奢りを捨て謙虚に今に感謝してがんばっていきます。それと引き続き「いとちゃん」と呼んでいただければ幸いです。
こうして、いじけまくった私は癒しのプリンを求めて銀座に向かったのでした。