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愛媛の温泉で思い浮かぶ有名どころは夏目漱石が通った松山市の「道後温泉」。松山市の東に隣接する「東温(とうおん)市」にもいいお湯が湧いている。田んぼに囲まれたショッピングセンターの一角、「まさかこんなところに?」と思う場所に、日帰り入浴施設と、ひとり旅の素泊まり5850円(消費税・入湯税込)〜、朝・夕のビジネス2食付きプラン9150円〜という使い勝手のいい温泉宿がある。

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2億年前の地層から湧き出すロマンの湯、2021年にリニューアル

松山空港からは車で30分程度、松山自動車道の東温スマートインターチェンジ(SIC)を降りて田園風景を5分ほど走ると、ショッピングセンター「レスパスシティ」が見えてきた。ここは農作物や加工品の産直市場、アウトレットの婦人服・靴店が入った地元の人向けの複合商業施設。広大な敷地は元養鶏場で、周辺にはのどかな田んぼが広がっている。東温アルプスと呼ばれる皿ヶ嶺(さらがみね)連峰がなだらかな稜線を描く。

恐竜のだまし絵が面白い、利楽&樹楽のエントランス

駐車場を囲むように建つ、いくつかの建物のうちの一つが日帰り入浴施設の「見奈良(みなら)天然温泉 利楽の湯」と「ジュラシック・スパ&リゾート くつろぎの宿 樹楽(じゅらく)だ。入浴料1430円、素泊まり5850円〜と聞くと、料金の安さから古びた施設を想像するが、中に入るとびっくりするほどきれいな、洗練された空間が広がっている。

「ジュラシック・スパ&リゾート くつろぎの宿 樹楽」のラウンジ

畳に座卓を並べた休憩処で地元の人がくつろぐ日帰り入浴施設が、ホテルのような空間にグレードアップしたのは、コロナ禍の2021年だった。

「東温市は松山市内まで車で30分、大洲市(おおずし)や内子町(うちこちょう)、高松市は40〜50分圏内。四国八十八カ所巡りのお遍路さんにも使い勝手のいい場所なんです」と、同施設を運営する『レスパスコーポレーション』代表取締役の越智陽一さんが言う。

「湯休み処」のウッドデッキは眺望のよさが自慢

建物の外観には、恐竜が立体的に見えるだまし絵が描かれている。「ジュラシック・スパ&リゾート くつろぎの宿 樹楽」という名称には「2億年前の地層から湧き出す温泉のロマンを感じてほしい」というメッセージが込められている。「ジュラシック」とは「ジュラ紀の」という意。ジュラ紀は、恐竜が闊歩した約2億年前から約1億4500万年前に相当するからだ。

この施設は2本の源泉があり、「2億年前の温泉」は、地下2000mから湧き出すナトリウム−塩化物泉。肌をこするとぬめりを強く感じる、個性的な泉質だ。もう1本の「地下1500m、7500万年前の地層から湧く美肌の湯」はナトリウム‐塩化物・炭酸水素塩泉。重曹成分が含まれているので、皮膚の洗浄効果が期待できる。

2本の源泉の感触を試せる手湯

「クレンジング効果の高い温泉で汚れを落とし、保温・保湿効果の高い温泉で肌を潤す。入る順番を意識するだけで、美肌効果もぐんと上がります」と越智さんが言う。

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全身から汗が噴き出す、癒やし効果満点の隠れ優秀サウナに感動
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