旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■脂が旨い
正解: カンパチ
難易度:★★☆☆☆
名前が変わります
カンパチは、スズキ目アジ科ブリ属に分類される大型の海水魚です。
ブリやヒラマサと同じ属に属しており、いわゆる「青物三兄弟」の一角を担う存在です。体長は最大で1mを超え、体重は30kg以上に達することもあります。
世界中の温暖な海域に分布しており、日本近海では太平洋側、とくに南日本の沿岸で多く見られます。外洋性の回遊魚で、成魚は水深100m以上の深場にも生息しますが、幼魚は沿岸の浅瀬や定置網にかかることもあります。
成長段階によって呼び名が変わる「出世魚」で、関東では「ショッコ(幼魚)→シオ→カンパチ」と名前が変化します。
旬の時期は、天然物と養殖物で異なります。天然のカンパチは、一般的に夏から初秋(6月頃から9月頃)にかけてが旬とされており、脂がのって身が締まり、旨みが増す時期です。
養殖技術の進化により、安定した品質と供給が可能となり、通年、全国のスーパーや飲食店でも手軽に味わえるようになっています。養殖ものは、脂ののりがよく、身質もやわらかいため、刺身や寿司ネタとして人気があります。
天然ものは漁獲量が限られているため、地域の漁港や市場でしか手に入らないこともあります。
高知県の土佐湾や長崎県の五島列島などでは、定置網や一本釣りによる天然カンパチの漁が行われており、地元では「幻の魚」として珍重されています。
旬のカンパチは見た目にも美しく、身の色が透明感のある淡いピンク色をしており、刺身にすると美しい光沢を放ちます。脂ののり方も季節によって変化し、夏場の天然物はさっぱりとした味わいが特徴です。
おもな水揚げ地としては、鹿児島県、長崎県、高知県、三重県などがあげられます。とくに鹿児島県は、養殖カンパチの生産量日本一を誇っており、鹿児島県認定のブランド魚「かのやカンパチ」や「垂水カンパチ」などのブランド化も進んでいます。
カンパチは、刺身、寿司、焼き物、煮物、揚げ物など、幅広い料理に使える万能魚です。とくに刺身は、とろけるような食感で、ブリよりも上品な味わいがあると評価されています。
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