毎月、各特集の取材に明け暮れる「おとなの週末」ライターたち。その日常をご紹介します!今回は、渡辺高編。7月号(6月発売)の取材を行っていた5月。職業柄、外食が多く、財布の紐も緩いかもしれないが、肝要なのはメリハリ。朝はたいてい納豆ご飯。昼の多くは手作りの野菜を大量に入れたビーフンです。補足でした。
人生最期の走馬灯は緑と黄色に彩られる。ニラ玉がめくるめく……
×日:ミャンマー料理、地味過ぎる。”映え”とか、まったく気にしていない。でも味はいい。そこが好きだ。事務所を借りている巣鴨と、その両隣の大塚と駒込で、このところ、ミャンマー料理店がモーレツな勢いで増殖中だ。
日本人に媚びておらず、ミャンマー人と思しき客ばかりのストロングスタイルの店が多い。大塚の『テッテッユァ2』の定食の一例。具材違いで鶏・魚・豚・エビなどがあるが、どれも見た目はほぼ一緒。その姿勢、どうか変えずにいて。
×日:ミャンマー料理の研究は続く。大塚に最近できた『ヤンゴン炒飯』で昼ご飯。珍しく日本人にわかりやすい店名。でも、日本人の客は皆無。ミャンマーにはタミンジョーと呼ばれる炒飯があるらしい。一方、ビリヤニのような炊き込みご飯、ダンパウもある。これ、ダンパウじゃないのかな。どっちにしてもおいしいんだけど。全体が亜麻色。映えない。いじらしいよ。
×日:長野県と新潟県のローカルファミレス『あっぷるぐりむ』の上越北店へ。「ウィークリーランチはスープナポリタンです」の説明に、反射的に注文。その名の通りの見た目と味。「付け合わせのライスコロッケは最後にスープに崩してリゾットにしてお召し上がりください」って、さらっと妙なこと言ってくるのが、静かに面白い。
×日:大学生の娘に誘われ「ARABAKI ROCK FEST.26」へ。地元宮城県川崎町の「セリ汁」にぞっこん。セリがシャキシャキほろ苦。フェスは関心のなかったミュージシャンをゆるっと聴けるのがいい。個人的ハイライトは、T.M.Revolutionが半裸になり、会場が黄色い歓声に包まれた瞬間。
×日:居酒屋でつい頼んじゃう料理ってありますよね。ボクの場合は「ニラ玉」。原価率は低そうだし、自分で作れるものではあるけれど。案外お店の個性が出て楽しいのと、酒のつまみにちょーどいいんだ、これが。写真ライブラリーを振り返ったら、短期間に3つのニラ玉が収められていた。みんな違ってみんないい。いじらしいよ。
×日:ハマグリって世界で最もおいしいモノのひとつだ(英語的言い回し)。他にはサンマと椎茸(個人の意見です)。恒例の茨城県大洗町からのふるさと納税返礼品が届いた。でっかいハマグリだ。今年は豪快に鍋で。3つでお腹いっぱい。
×日:宮崎県都城市で写真家・松村隆史氏と夜の街を徘徊。彼とは店選びのセンサーがまるで同じと言っていい。1軒目はおでんの『雨風』。おでんは季節柄ないが、炭火焼きの串焼きや、自家製のカツオのツナと手作りマヨを使ったサラダがしみじみ旨い。スポーツ観戦好きの店主との話も面白かった。スポーツ情弱の我々はプロ野球の全12球団名を言い合って遊ぶ。阪神が出てこなかった。店主から「検索しないのが偉い」とお褒めいただく。「うちからのおごり」と、イワシの丸干し「がらんつ」が。
『雨風』のあと、お茶漬けの店『しぐれ茶屋』に吸い込まれる。松村氏は海苔茶漬け、ボクは貝汁をすする。修行僧が托鉢の時に使いそうなほど大きなお椀に、アサリがこれでもかと入る。繁華街に佇む同店は、下戸の夫妻が切り盛りして53年になるという。「だからお酒じゃなくてお茶漬けなのよ」と、きれいにお化粧した女将はお茶目に笑った。いい夜だ。
文・撮影/渡辺高
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※月刊情報誌『おとなの週末』2026年7月号発売時点の情報です。

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