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本誌スタッフ本誌スタッフが「未来に遺したいひと皿」をセレクト。本誌・Webの連載陣が、思い思いの料理を挙げました。今回は、フードコラムニスト・門上武司編。日頃ご愛読いただいているみなさま、そして本誌が歩んできた25年の間に生まれたお店に感謝を込めてお届けします。

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タベアルキスト・ 門上武司
本誌連載『おいしい往復書簡』でもおなじみのフードコラムニスト。あらゆる食情報に精通し、関西の食雑誌『あまから手帖』の編集顧問を務めるほか、食関連の執筆・編集を中心に幅広く活躍。テレビをはじめ、各メディアに多数露出している“西のグルメ王”。

よもや到達点かと思わせるほどの進化が止まらない逸品『洋食おがた』@京都府「洋食おがた特製ハンバーグ」

次の予約が決まっていないと気分が落ち着かないというような料理店は、僕の人生でもそう多くありません。それはこれまでの味の概念がすっかり変わり、今後の進化が楽しみで見逃せないということ。

しかし「未来に遺したい味」では、事情が少し異なります。ずっと食べ慣れた献立であり、いつ訪れても味わいが変わることなく、同じ感銘を受けるものと考え、この三品を選びました。

まずは『とんかつ ふじ井』のミンチカツです。こちらはとんかつ専門店で、多彩な銘柄豚を扱い、それも部位ごとに調理法を変えるアプローチを続ける、極めて評価の高い一軒。

ここで外せないのが「ミンチカツ」。

ミンチカツの多くは、牛・豚の合挽きにつなぎを加えますが、こちらはその日に使う銘柄豚の残ったロース部分を集めて挽き肉にし、揚げますが、こちらはその日に使う銘柄豚の残ったロース部分を集めて挽き肉にし、揚げます。

これが、ハンバーグのように肉感を重視するのではなく、むしろ口溶けに焦点を当てるのです。

一度に数名分揚げるのは不可能で、ひとり分ずつ揚げ、油の温度と揚げ時間を慎重に考慮し仕上げます。よってこのミンチカツを口に入れてからの解け具合には毎回驚いてしまうのです。

次は『洋食おがた』のハンバーグ。洋食の雄とも呼ぶべきハンバーグですが、極端なことを言えば、常に前進する味わいなのです。

洋食おがた特製ハンバーグ 4710円

『洋食おがた』洋食おがた特製ハンバーグ 4710円 洋食屋なので、ドミグラスソースのコクとキレも見事です。ソースをつけると味わいが重層化してゆきます。しかし最初は添えられた塩で食べるのがおすすめ。肉とシェフの真価がわかるというものです

南草津の『サカエヤ』という精肉店から届く牛と豚をミンチにして完成させるのですが、その日の仕入れの状態により牛と豚の種類を替え、最善の組み合わせを考えます。

さらに試食を繰り返し決定に至るという精度の高さが、ハンバーグの到達点かと感じさせる逸品なのです。

極論すれば、毎回ハンバーグの基準が上回ってゆくという傑作でもあります。

最後は『糸仙』の春巻き。これは京都ならではの春巻きで、皮が薄焼き玉子なのです。従って皮が持つ粉の味わいがなく、やさしい。

卵の風味に中の具材が包まれ、筍のサクッとした歯触りや味わいの深さに職人の技を感じます。

こちらは2001年以前の創業ですが、ぜひとも遺したい献立として選びました。

『洋食おがた』シェフ:緒方裕之さん

『洋食おがた』シェフ:緒方裕之さん
『洋食おがた』

[店名]『洋食おがた』
[住所]京都府京都市中京区柳馬場押小路上ル等持寺町32-1
[電話]075-223-2230
[営業時間]11時半~14時半(13時半LO)、17時半~22時(21時LO)
[休日]火、月2回不定休
[交通]地下鉄東西線京都市役所前駅3番出口から徒歩7分

『とんかつ ふじ井』@大阪府

[店名] 『とんかつ ふじ井』
[住所]大阪府大阪市旭区千林1-11-5
[電話]080-3773-2929
[営業時間]11時〜14時45分、17時半〜21時15分
[休日]火・金※月4回程度不定休あり
[交通]京阪本線千林駅西出口から徒歩2分

2001年より前の創業だけどこの味も遺したい!!『糸仙』@京都府

[店名]『糸仙』
[住所]京都府京都市上京区真盛町729-16
[電話]075-463-8172
[営業時間]17時半〜21時(20時半LO)
[休日]火・水
[交通]嵐電北野線北野白梅町駅から徒歩10分

撮影/村川荘兵衛(洋食おがた、糸仙)、文/門上武司

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

※画像ギャラリーでは、門上武司が食べるたびに驚く「ミンチカツ」の画像をご覧いただけます。

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