「チョコレートって、こんなに美味しいんだ!」初めてチョコレートを口にした息子は、驚いたように目を輝かせた。息子には乳アレルギーがある。そのため、子どもたちにとって身近なお菓子であるチョコレートも、長い間「食べられないもの」の一つだった。そんな息子に、チョコレートのおいしさを教えてくれたのが、イオンのトップバリュ「やさしごはんまろやかチョコレート」だ。乳成分を使わずにつくられた、一枚のチョコレート。その商品は、息子に初めての味を届けただけではない。ある年の誕生日には、妻がこのチョコレートを使って、息子のための特別なバースデーケーキをつくってくれた。家族にとって忘れられない誕生日の思い出も、一緒に届けてくれた。
チョコレートは「食べられないお菓子」だった
チョコレート。スーパーやコンビニへ行けば、必ずと言っていいほど目にするお菓子だ。板チョコレート、チョコレート菓子、チョコレートケーキ。バレンタインデーやクリスマス、誕生日など、楽しい行事にもたびたび登場する。
私にとって、チョコレートは子どもの頃から身近にあった。でも、乳アレルギーのある息子にとっては違った。
市販されているチョコレートの多くには、乳成分が使われている。お菓子売り場に色とりどりのチョコレートが並んでいても、息子が自由に選べる商品はほとんどなかった。
「みんなが食べているチョコレートって、どんな味なんだろう」
息子がそう口にしたのは、5歳になる頃だっただろうか。
みんなが当たり前のように食べているものを、自分だけは知らない。その小さな寂しさは、きっと心のどこかにあったのだと思う。
「やさしごはんまろやかチョコレート」との出会い
そんな我が家が出会ったのが、トップバリュの「やさしごはんまろやかチョコレート」だった。
公式サイトには、商品の特徴として「乳成分を使用せず、まろやかなチョコに仕上げています」と記載されている。原材料は砂糖、カカオマス、植物油脂、ココアパウダーなどで、商品名のとおり、分類上も「チョコレート」として販売されている。
「乳を使っていないチョコレートがあるんだ」
商品を見つけたとき、それだけでうれしくなった。食物アレルギーのある子どもの商品を探すときは、まず原材料表示を確認する。食べたいかどうかよりも先に、食べられるかどうかを確かめる。
そして、「食べられる」と分かった瞬間、初めて味への期待が生まれる。
このチョコレートは、息子がその期待を持つことのできた商品だった。
「チョコレートって、こんなに美味しいんだ!」
息子が初めてチョコレートを口にした。
ひとかけらを、慎重に口へ運ぶ。
少しずつ溶けていくチョコレートを味わったあと、息子はうれしそうに言った。
「チョコレートって、こんなに美味しいんだ!」
その言葉を聞いた瞬間、胸がいっぱいになった。チョコレートのおいしさを初めて知った息子。
その表情を見ていると、いつものことながら、食べられるものが一つ増えることの大きさを感じる。
それは、単に食べられる食品の数が増えるということではない。
チョコレートの味を知る。友達とチョコレートの話ができる。チョコレートを使ったお菓子を楽しめる。誕生日やクリスマスの選択肢が増える。
一つの味との出会いが、これから経験できる楽しみまで広げてくれる。
トップバリュの公式サイトにも、乳アレルギーがある人やその家族から、「初めてチョコレートを食べられた」「お菓子づくりに使っている」といった趣旨の声が数多く寄せられている。私たち家族の体験は、決して我が家だけのものではないのだと思った。


