MENU
ログイン
新規登録
カテゴリから絞り込む
すべての記事
本誌紹介
お取り寄せ
まとめ記事
まとメシ オリジナルコンテンツ
居酒屋・ダイニングバー
カフェ・喫茶店・スイーツ
カレー
ステーキ・ハンバーグ
そば・うどん
アジア・エスニック料理
中華料理
テイクアウト・手土産
バル・バー
焼肉・ホルモン・鉄板焼き
ラーメン・つけ麺
弁当
和食
コラム
覆面取材で見つけた間違いない店だけを掲載しているグルメ専門誌『おとなの週末』
コラム:とんかつを彩る名脇役(キャベツ、味噌汁、ソース)のお話。

コラム:とんかつを彩る名脇役(キャベツ、味噌汁、ソース)のお話。

とんかつを彩るキャベツ、味噌汁、ソースのお話。惣菜の中でもトップクラスの人気を誇るとんかつ。しかし、とんかつだけではなんだか心もとない。脇役があってこそのとんかつなのです。

ハイカラ料理から日本独自の定食と結びつくまで

 原点は西洋。生まれは日本。どのようにしてとんかつが誕生したか、という話である。今や日本の大衆食・とんかつだが、ルーツは西洋料理のカツレツだ。

「カツレツといえば牛肉」だった明治時代、銀座の洋食店『煉瓦亭』が、牛肉を豚肉に代えて日本人向けにアレンジした「ポークカツレツ」を提供したのが始まり。時は明治32年。このポークカツレツは、やがて上野や浅草など下町に広まっていく。“とんかつ”と呼ばれるようになったのは、昭和以降。諸説あるが、上野の洋食屋『ポンチ軒』によって命名されたといわれる。厚切りの豚肉を箸で食べやすいよう包丁で切り分け、白飯と味噌汁を添えた定食スタイルに。これがたちまち評判となった。

 この日本的な食文化“定食”との出合いがなければ、とんかつはこれほど一般に普及しなかったかもしれない。

 とんかつと切っても切れぬ、名脇役たちの関係性を紐解いてみよう。

名脇役 1 キャベツ

とんかつにキャベツ。実は理にかなったベストコンビだった

 とんかつには千切りキャベツが付きもの。しかし、銀座でポークカツレツが誕生した頃、その隣にキャベツはいない。当初の付け合わせはベイクドポテトやフライドポテト、温野菜だったという。

 それらを押しのけ、キャベツが相棒になったのは、日露戦争の頃。やはり前述の『煉瓦亭』が舞台だ。戦時下で店はもっぱら人手不足。そこで、調理に手間のかかる温野菜の代わりに千切りキャベツを添えた。この組み合わせが、さっぱりとして食べやすいと好評で、以後定着することに。これはキャベツが安価で一年中手に入りやすい野菜だったというのも大きい。それまで日本ではあまり生野菜を食べる習慣がなかったが、洋食の普及とともに徐々に浸透しつつあった時期とも重なり、キャベツはとんかつの隣という絶対的なポジションを射止めたのである。

 実はコレ、栄養面からみても非常に理にかなっていた。キャベツに含まれる成分には、胃腸を保護し消化・吸収を助け、さらに余分な脂質の吸収を抑える働きがある。しかも栄養素を損なわないために生で食べるのが理想的。つまり、脂の多いとんかつと一緒に食べるにはもってこいというわけだ。甘くシャキシャキとしたキャベツは、主役を影で支える正真正銘の“名脇役”なのである。

 この脇役に気を配るとんかつ屋は多い。手切りにこだわっていたり、優しい口当たりになるよう極細の千切りを追求していたり。キャベツの甘みを生かすべく、あえて水にさらさない店もある。とんかつとの相性を、改めて噛みしめてみてはいかがだろう。

名脇役 2 味噌汁

老舗に赤だしあり。切り落としを使う豚汁もジワジワ浸透

 とんかつが、白飯を誘う料理であることは言うまでもない。定食とは基本的に「ご飯」「おかず」「汁」の三要素から成り立つが、最も控えめに思われがちな「汁」が意外に侮れない。とんかつとキャベツでご飯をかき込み、合間に味噌汁というのがなんとも幸福感を誘い、美味しさを倍増させるのだ。

 老舗のとんかつ屋では赤出汁を出すところが割と多い。昭和50年創業の秋葉原『丸五』もそのひとつ。板前の宇田川さんに伺うと、「熟成期間が長く濃厚な旨みの赤出汁は、ガツンとしたとんかつの味に負けません。ダシをしっかりと効かせているから、主張し過ぎることもない。それに口の中の脂をすっきりとしてくれるんです」。

 ダシの香りと味噌の風味が食欲を増進すると同時に箸休め的な役目も担う。赤味噌に限らず、そもそも味噌には余分な脂肪分を排除する作用があり、とんかつとはことのほか相性がいい。

 昔ながらの赤出汁に対し、近年は豚汁の台頭も目立つ。肉の形を整えた際に出る切り落としの有効活用ということだろう。これもまたとんかつ屋ならではの一杯である。

名脇役 3 ソース

衣と肉を引き立てるソースは、どろ~り濃度が決め手

 近頃は、塩や醤油、わさびで食べさせるとんかつが増えている。しかし、ソースをかけたきつね色の衣ほど食欲をそそるものはない。ソースをかける食べ方も『煉瓦亭』が元祖だ。とんかつの引き立て役としての歴史は長い。

 店やメーカーによって配合も味わいも異なるが、とんかつソースといえば、どろりとした粘度の高さが特徴的。その理由は、「衣を最後までサクッと食べてもらうため」と、明治22年創業のソースメーカー『竹田商店』の竹田健次社長は話す。「濃度の元は果実や野菜の繊維質とコーンスターチです。ウスターだと水っぽく、衣がふやける。肉にまで浸透して豚の味わいを弱めてしまいます。その点、濃度のあるソースなら、衣に染み込むことなく、最後まで美味しく食べられる。“衣にソースをのせる”という感覚です」

 こうすることで、豚肉、衣、ソースの3つの味が口の中で絶妙に重なり合う。

 メーカーのソースをそのまま使っている店もあれば、独自にブレンドしたり、企業と共同開発している店もしばしば。ちなみに家庭でオリジナルソースを作るなら、複数のソースや少量のケチャップをブレンドするのも良いそう。多彩なスパイスが混ざり合うことで複雑味が増し、肉の旨みを引き立ててくれる。




いただきまーす!

今日のランチはとんかつにしようかな!?

このグルメ記事のライター
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
関連するキーワード
関連記事
「とんかつON!パーコー麺食べある記」とんかつ好きの諸君、〈パーコー麺〉はご存知ですか? 豚バラ肉をカリッと揚げて、それをスープ麺にON! せっかくカラリと揚げたお肉をわざわざ汁にのせるその大胆さが素敵です。いざ、実食。 撮影・文/池田一郎
【揚がるまでのつまみと酒でまたアガる「呑みカツ」はじめました。】とんかつってご飯と味噌汁と一緒に食べるものと思ってませんか。否、お酒とも非常に相性がいいのです。そこで、編集部が様々な店でとんかつを中心に一杯楽しむ“呑みカツ”をしてきました。意外とハマりますよ。 撮影/鵜澤昭彦、小澤晶子、瀧澤晃一 取材/池田一郎
おかずの大定番としてだけでなく、酒の肴にもぴったりなのが「かつ」。サックとした衣はビールを呼び、口中に溢れる肉汁は焼酎やワインにもぴったり。絶品「とんかつ」、「カツ」で呑める東京都内の秀逸店を集めてみました!
極上店を探すべく、とんかつを食べ歩いた編集武内(以下武)とライター飯田(以下飯)。イイ店を見つける一方、ハズレの店も……。ここで今回の調査を振り返りつつ、総括します。
東京の寿司店で修業を積み、約10年前に地元・横浜で独立。「わざわざ足を運んでもらうような場所なので、握りもひと工夫しています。
全日本さば連合会が4月末よりスタートした「サバレシピリレー~サバトンをわたそう!~」。 その後も「サバトン」(バトンです……)は、北は北海道、南は鹿児島、さらになんとオーストラリアまで! サバレシピが続々と投稿されている。その数は、現在150を超えた。 和洋中、エスニックと、「サバラエティー」にあふれる多彩なレシピが大集合!
“食堂”をコンセプトとする新ブランドの看板は、ゲンコツと背脂、 バラ肉でとった豚100%の清湯ラーメン。スープは、超クリアな“あっさり”と背脂たっぷりの“こってり”から選択できるが、お店の推しは断然“こってり”だそう。
いま最も注目されている飲み屋街、西成。 そのなかでも昔から西成通に愛されている角打ちがある。 それが、17年前にオープンした「山口酒店」。 「立ち呑みの部分だけ間借りしてます。お酒は隣の酒屋から選んでもってきてくださいね」 という名物ママが仕切る、居心地の良い店なのだ。
大正14年(1925)創業。代々続くメニューがずらりと並ぶなかでも、このグラタンはいたってシンプル。

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt