ほとんどの名古屋めしがそろう『名古屋大酒場 だるま』は、いわば名古屋めしのデパートだ!
味噌かつや味噌煮込みうどん、ひつまぶしなど、名古屋めしはとにかく量が多い。 店主の「お腹いっぱいになってほしい」という気持ちの表れなのだが、大食いの人でない限り、連食するのはかなりキツイ。 朝、昼、夜と毎食名古屋めしを食べたとしても、たったの3種類。 心ゆくまで堪能するには、2泊3日でツアーを組む必要がある。 が、そこまでスケジュールに余裕のある人はそうはいないだろう。
そこで今回紹介するのは、中区錦3丁目の『名古屋大酒場 だるま』。 一度で数多くの種類が食べられて、それぞれが専門店に匹敵するようなクオリティを誇る、名古屋めしのデパートのような店なのだ。
「店名こそ“酒場”ですが、週末には名古屋めしを目当てに家族連れのお客様も来られます。 食事がメインでも大歓迎です」と、店長の伊藤大賀さん。
ではさっそく、ココのおすすめメニューを見てみよう。 まずは、名古屋の居酒屋の定番、「手羽先唐揚げ」(3本583円)。 スパイス多めの辛口系やタレ多めの甘口系など店によって味付けは千差万別だが、ココのは名古屋人好みの甘辛いタレとピリッとスパイシーなスパイスのバランスが秀逸。 しかも、大ぶりな手羽先を使用しているので、食べ応えも十分。
「味噌串カツ」(1本194円)も手羽先と双璧をなす人気メニュー。 サクサクの衣には甘さ控えめの自家製味噌ダレがたっぷり。 味噌と相性の良いゴマも振りかけられていて、風味も抜群。 ビールやハイボールを片手に楽しみたい。
これから寒くなる季節に食べたいのが、この「どて串」(1本130円~)だ。 「味噌おでん」と呼んだほうが、通じるかもしれない。 そもそも、味噌おでんは、牛すじをじっくりと煮込んだ「どて味噌」がベースになっているので、あえて「どて串」と命名したそうだ。
関東煮に味噌ダレをかけただけのおでんも味噌おでんには違いないが、ココの「どて串」は、大きなどて鍋で味噌ダレとともに4時間以上じっくりと煮込んでいる。 それだけに「大根」(162円)も、芯まで味噌がシミシミ。
こちらは「玉子」(162円)。 ご覧の通り、白身が味噌の色に染まっている。 酒に合うのはもちろんだが、箸でグチャグチャに潰して熱々のご飯の上にのせて、味噌ダレをかけて食べても旨い。 ミテクレは悪いが、ぜひ、試してみてほしい。
じっくりと焼き上げた鶏肉に自家製の味噌ダレをかけた「味噌串」(1本216円~)や、牛ホルモンや赤せんまい、牛レバーなど、内臓系を甘辛いタレに漬けながら焼くココのオリジナルメニュー「づけ串」(1本205円~)もおすすめだ。
〆のメニューも名古屋めしだらけ。 ほんの一部だけだが、紹介しよう。 まずは、名古屋のご当地ラーメン「台湾ラーメン」(842円)。 ニンニクチップやニラ、モヤシがたっぷり入っていて、パンチのある味わい。 〆にもぴったりだが、酒の肴にもなる。
最後は、名古屋の喫茶店でおなじみの「鉄板ナポリタン」(842円)。 熱々の鉄板に回しかけられた溶き卵に麺を絡めて食べるのが旨い。 具材として欠かせない赤ウインナーをつまみながら酒も楽しめる。 〆メニューはほかにも、定番の「きしめん」(626円)や、キングオブ名古屋めしの「ひつまぶし」(2138円)も用意している。
これから年末年始にかけて、お酒を飲む機会が増えるだろう。 名古屋めし尽くしの忘新年会というのはいかがだろうか。