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人気の単品料理を組み合わせたセットが人気! 名古屋駅前の町中華『中国料理 千龍』

リニア開通に向けて再開発がすすむ名古屋駅界隈。
東側には名古屋エリアに初出店した東京の有名店やチェーン店が建ち並ぶ。
一方、西側はというと、昔ながらの安い居酒屋や焼肉店、食堂など庶民的な店が軒を連ねている。
線路を隔てているだけで、これほど表情が変わる街も珍しい。

私はどちらかというと、後者の方が好きだ。
今回紹介する『中国料理 千龍』も名古屋駅の西側。
創業は平成7(1995年)。
当時、覚王山や池下、東山、栄に4店舗展開していた『眞弓苑』で料理長を務めた先代が開店させた。

「私も中学校を卒業後、父が働く『眞弓苑』に就職しました。
私は4人兄弟の末っ子ですが、当時は兄たちや母も働いていました。
『眞弓苑』で父は人気の単品メニューとミニラーメン、ご飯を組み合わせた定食や生ビールが付くセットを考案しました。
これがすごく人気で、店は夜のみの営業でしたがいつも賑わっていました」と、二代目店主の渡邉司さんは振り返る。

『中国料理 千龍』もまたセットメニューが人気。
というか、客の大半がセットメニューを注文する。
まずは、メイン料理にミニラーメンとご飯、漬物が付く定食セットから紹介しよう。

メイン料理は、酢豚や肉団子、唐揚げなど6種類から選べ、いずれも値段は820円。
写真はメイン料理にジンギスカンが付くいちばん人気の「千龍定食」。
醤油ベースの甘辛い自家製だれに漬け込んだ肉はくさみもなく、ご飯がすすむ。
ご飯の大盛やおかわりも自由だ。
これで820円はかなりお得。

続いて、人気の単品料理に生中が付く「生ビールセット」(850円)。
写真は「ニラ玉」だが、ほかにも餃子(8個)やシューマイ(5個)、青菜炒め、手羽辛、春巻から好きなものが選べる。
「セットでも1人前のボリュームがありますから、満足されると思います。
ちなみにそれぞれを単品で注文すると、ニラ玉が600円で、生中が450円ですから、いかにお得なのかわかるでしょう(笑)」(渡邉さん)

夜に訪れる客の多くは、この「生ビールセット」で喉を潤して、〆に「台湾ラーメン」(700円)を注文するという。
「台湾ラーメン」も、先代がいろんな店を食べ歩いて考案した店の名物とか。
「80年代後半から90年代にかけて、今池の『味仙』さんがすごく流行っていたんですよ。
『眞弓苑』でも台湾ラーメンなどのメニューを採り入れようということになって、味を研究していました。
いろんな店を食べ歩く中で、父は覚王山にあった屋台の台湾ラーメンを参考にしたそうです」

台湾ラーメンといえば、麺の上にのるピリ辛の「台湾ミンチ」が特徴。発祥の店『味仙』も、巷の中華料理店も豚挽き肉を使っているが、ここの台湾ラーメンには鶏ミンチで作った台湾ミンチがのるのが特徴だ。
また、ベースとなるスープは鶏と豚骨。ていねいに下処理をしているので、それぞれの旨みがしっかりと抽出されている。
辛みもあるが、その奥にある旨みも強く感じる。
宴会コースも用意していて、餃子や酢豚、青菜炒め、麻婆豆腐など全7品、しかも120分の飲み放題付きで3000円~。
食事もお酒も、宴会もとことんリーズナブルに楽しめる。

中国料理 千龍
[住所]愛知県名古屋市中村区太閤1-5-26
[TEL]052-452-9691
[営業時間]11時~14時(13時半L.O.)、17時~24時(23時L.O.)
[定休日]土・日・祝

永谷正樹(ながや・まさき)
1969年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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