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料理、空間、居心地…… 何から何まで北海道尽くし!

『しれとこ』(瑞江)

「こんな店が東京に?」と興奮せずにはいられない。

北海道・知床半島で料理屋を営んでいた初代店主の山本さんが、この地に『しれとこ』を開いたのは昭和33年のこと。知床原生林の木材で造られた店内に入ると、ヒグマやアザラシのはく製がお出迎え。梁にズラーっと並べて吊るされた木彫りの鮭。樹齢3000年(推定)の巨大柱。どこを見渡しても舞台セットのようだけど、すべて本物だから凄すぎる。

知床から取り寄せる羅臼昆布。厚みとサイズ感からして、普段使いの昆布とは一線を画す

こだわりの産直食材はタラバガニ、毛ガニ、ウニ、イクラといった北海道らしい華やかさだが、「知床といえば、やっぱり羅臼昆布だね」とご主人。

石狩鍋(1人前2800円※写真は2人前)
生の紅鮭、白菜、ワカメ、しいたけなど具材はヘルシーだが、合わせ味噌の乳白色スープと相まって、ひと口のインパクトは意外と強い。〆はうどん(300円)か雑炊セット(700円)で

名物「石狩鍋」の味を支えるのも、羅臼昆布をひと晩水に浸してとるダシだという。

上質な昆布エキスと味噌が合わさったダシ汁が、紅鮭、タケノコ、白菜、ワカメなど、山海の具材とまろやかに調和。ああ、しみじみ温まる。知床への憧憬を、心ゆくまで満たされにいこう。

タラバガニといくらの押し寿司(1800円)
タラバガニの身は注文後に殻からほぐす。イクラの量も太っ腹。お土産にもおすすめの逸品だ

ほたてバター焼き(1300円)
肉厚のホタテをバターと醤油で香ばしくソテー

[住所]東京都江戸川区新堀1-2-1
[電話番号]03-3677-8788
[営業時間]11時~13時半LO、17時~22時半、土・日・祝11時~22時半
[休日]水
[交通]都営新宿線瑞江駅から徒歩25分、都営バス京葉口下車徒歩3分

昭和生まれの広島人に刺さる郷愁を誘う料理とお酒

『瀬戸内料理 雑草庵』(池袋)

広島県出身の店主が子どもの頃から食べていたという、広島人にとって“当たり前”の料理を提供。広島を代表する恵み・カキは広島県安芸津から直送で取り寄せ、濃厚な味わいとさっぱりとした後味を楽しめる。

殻付生牡蠣(2個 1155円)
飲み比べAセット(990円※左から、賀茂鶴・誠鏡・酔心)
カキは3月末までの入荷予定。異なる味わいの日本酒飲み比べは3種類

写真の立派な生牡蠣や、地元ではスタンダードな食べ方という「酢カキ」のほか「カキ入り春巻」(各1045円)など15種類ほどのカキ料理が充実。B級グルメの「ホルモンの天ぷら」(748円)などもあり、広島の食の豊かさを実感できる。

カキとチーズの燻製(1045円)
生食用を燻製に。お酒が進む。地魚は他にも様々なものを直送している

こいわしの天ぷら(748円)
小イワシは身が柔らかく味がしっかり。薄衣で包み込む

広島風お好み焼き (1210円)
キャベツの甘みともっちりした麺が魅力。ジャコやプリプリのカキが入り、つまみにも〆にも

店内は広島東洋カープ一色でファンが集うことも。2階には2名から予約可の個室があり、使い勝手抜群だ。

[住所]東京都豊島区池袋2-12-13 十二ビル1階
[電話]03-3971-5350
[営業時間]12時〜14時※平日のみ、17時〜24時(23時LO)
[休日]無休
[交通]JR山手線ほか池袋駅西口C6出口から徒歩5分

店主の人柄が人を呼ぶ! 元気をもらえる沖縄酒場

琉球家 裏なんくるないさ(新橋)

沖縄料理が好きだ。どこもそれなりに旨いと思っていたが、ここで供される沖縄料理の美味しさに度肝を抜かれた。

ほとんどの食材は沖縄産を使用。沖縄出身でフレンチの経験を持つ店主が、基本は押さえつつ、常連客と試行錯誤して作り上げた味は唯一無二。

ゴーヤーチャンプル(750円/手前)
焼ラフテー(900円/奥)

思いがけず感動した「ミミガー」は、豚バラと7種の野菜で取ったダシで炊き、下味を入れるなど前菜にも手を抜かず各料理で丁寧な仕事を施す

またピーナッツの豆腐「ジーマーミー」は珍しい手作りだ。

泡盛(600円/手前)
先ずはお得な4点盛り(1300円/中央※奥から時計回りに、ゴーヤーツナマヨ、自家製ジーマーミー、ミミガー、自家製肉みそ)
裏なん特製泡盛シェイクパイン(600円/奥)

そして最大のスパイスは、沖縄の太陽のように明るい店主の人柄。笑いあふれる雰囲気の良さで、居心地最高!!

[住所]東京都港区新橋4-18-4 村上ビル2階
[電話]03-3434-0025
[営業時間]17時〜24時(23時LO)
[休日]日・祝
[交通]JR山手線ほか新橋駅烏森口から徒歩5分

いずれも、現地に行った気分になれる雰囲気の良さと料理の美味しさは折り紙付き。都内の方でお近くにお店がある方は飲食マナーを守りながら、お楽しみください!

撮影/貝塚 隆(しれとこ)、小島 昇 取材/林 匠子(しれとこ)、市村幸妙 ※店のデータは、2021年3月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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