今年のトレンドフード「マリトッツォ」が人気を集めてますが、イタリアにはまだまだ美味しいパンがあるのです。秋に収穫祭を迎える本国の如く、『おとなの週末』的イタリアパンの収穫祭、開催します!
画像ギャラリー『ピストリーナ・ディオ』@王子
パネットーネ(972円)
パネットーネ(972円)
切るとこんな感じ
甘酸っぱい香りとしっとり繊細な生地は本場直伝の美味しさ
イタリアのプレミアム小麦を独自に輸入し、レストランにパンを卸す会社の直営店舗。15年間種継ぎしているリエビト・マードレ(パネトーネ種)を使った、パネットーネが名物だ。クリスマスの伝統菓子パンだが、こちらでは通年楽しめる。手ですっと切れるほどきめ細かく柔らかい生地で、ドライフルーツの甘みとブランデーの香りが相まった芳醇な味わい。この美味しさは、材料はもちろん、伝統工法を熟知した職人の技の賜物だ。この他にも、スフォリアテッラ、グリッシーニなどのイタリアならではのパンが充実。
TEL:03-3900-2080
営業時間:10時~18時 予約・取り置き可
定休日:不定休
交通:JR京浜東北線ほか王子駅北口から徒歩6分
『スターバックス リザーブ ロースタリー 東京』@中目黒
コルネッティノッチョーラ(374円)
サクサク生地と濃厚なクリームがコーヒーにぴったり
スターバックスが手がけるミラノ発イタリアンベーカリー。看板商品は、イタリアの朝食の定番として欠かせない、コルネッティだ。発酵バターが折り込まれた美しい層は、パリパリと音が立つほど軽やかだが、内側は密度の濃いもっちりとした歯触りというギャップが絶妙。
さらに、ジャムやカスタードを挟むのがイタリア流ということで、7種類の味が揃う。特にノッチョーラに入っているヘーゼルナッツチョコレートクリームは、ナッツの香りが鮮烈だが上品な口当たり。コーヒーの最強のお供になること間違いなしだ。
TEL:03-6417-0202
営業時間:7時~23時(22時半LO)予約・取り置き不可
定休日:不定休
交通:東急東横線ほか中目黒駅東口から徒歩14分
『ラ・ポルタ・ディ・フィオッキ』@祖師谷大蔵
ローズマリー風味の高加水フォカッチャ(860円)
かつてないみずみずしさと清らかな食感
イタリア料理の名店『リストランテ フィオッキ』の堀川シェフが試行錯誤の上作り出したフォカッチャ。小麦粉と水を捏ね過ぎず、24時間ほど低温発酵させて焼くことで、外はガリっと香ばしく、内側はもちもちの本場の特徴をより極端に引き出せたという。
これが買えるのは、レストランの入口に設けられたテイクアウト専門の『ラ・ポルタ・ディ・フィオッキ』。パンはルスティコやチャバッタなど約7種。イタリア惣菜のほか、メインやデザートも揃っているので、自宅でプチコースを組み立てるのも面白い。
TEL:03-3789-3355
営業時間:11時~15時、16時〜19時 予約・取り置き可
定休日:水・木
交通:小田急小田原線祖師谷大蔵駅北口から徒歩4分
『ジャンフランコ』@用賀
12ブッロチョコラータ(184円)
心に刻まれる独特の歯触りとバターの風味
イタリアでパン屋を営むジャン・フランコ氏監修のお店。90年以上受け継がれてきた、パネトーネ種というイタリア由来の発酵種がすべてのパンに使われている。なかでもイチオシが、12(ドーディッチ)ブッロチョコラータ。表面はサクッ内側はねっちり。層になった生地からじゅわ~っと染み出すバターとチョコレートのほどよい甘みが重なり、なんともクセになる食感だ。
ジャン氏オリジナルレシピで作られたハード系の「パーネ・ディ・ブラ」や「バーバリア・グランデ」などでも本場の味を体験してほしい。
TEL:03-6432-7317
営業時間:10時~18時 予約・取り置き可
定休日:月・火・水(祝の場合は営業、翌休)
交通:東急田園都市線用賀駅東口から徒歩4分
『なんすかぱんすか』@明治神宮前
マリトッツォピスタッキオ(480円)
クリームと生地にこだわり仕上げた自信作
店名だけでなく「ジュワッサン」や「あん食」、「水バゲット」など、商品名も独特でユニーク。一見ふざけているようだが、パン作りは驚くほど真剣でこだわりも満載だ。流行りのマリトッツォも、クリームはダントツの軽さで後味もすっきり。これは、動物性乳脂肪100%にすることで、超絶ふんわりに仕上がるのだとか。それに合わせるパンは、工程が難しいとされるパネトーネ種から作られたもの。カレーパンのカレーやバインミーのタレも然り、手間のかけ方が半端ない。大人気店なので予約必須!
TEL:080-7817-5944
営業時間:11時〜17時 予約・取り置き可
定休日:月・火・水
交通:地下鉄副都心線明治神宮前駅5番出口から徒歩8分
イタリアパンのブーム到来!
戎「マリトッツオのブームから、イタリアパンが気になって、今回調査してみましたが、どうでしたか?」
井島(以下、井)「意外に扱ってる店が多かったですよね」
戎「確かに。想像以上でした」
井「お店を回っているうちに湧いてきたのがそもそも、イタリアパンって何? ってことです」
戎「料理に合わせるからか、塩は薄くて素朴な印象があります。でも、最近はフォカッチャや細長い棒状のグリッシーニなどおつまみになるようなしょっぱい系やマリトッツォなど甘い系が注目を集めてますね」
井「イタリア人はエスプレッソを飲む習慣があるからか、コルネッティには甘い系もあるんです。これから増えていきそう」
戎「そもそも、フランスパンとの違いって何なのでしょうね?」
井「今回の取材先でいろいろ聞いたら、小麦粉の持ち味や素材を活かすって答えてくれたところが多かったです。他には、イタリアの国土は縦に長く、歴史や文化が違うから、パンの地域性が豊か。ビガ種やパネトーネ種などイタリア由来の発酵種も豊富で、それに応じて製法も変わるそうです」
戎「へぇ~、今回初めてパネットーネを食べたんですけど、ふわふわで美味しかった!」
井「同感! クリスマス時期に食べ比べてみたいです。イタリアパンの特徴を知るには、まずパネットーネを食べてみるのがいいかも」
戎「はい。旅行は無理だし、レストランでものんびりしにくい今なので、せめてパンだけでもイタリア気分を味わってもらえたらうれしいです!」
※店のデータは、2021年10月号発売時点の情報です。
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