明太子のパイオニアが“サバ缶界の大吟醸”とタッグ!
進化系サバ缶が続々と登場する2021年。ついに! まさかの「魚介」がサバ缶に投入された。なんと「明太子入りのサバ缶」が登場!
その名は「明太王鯖」(実際の商品名は魚へんに青)。
「明太王鯖~さばの明太子仕立て オリーブ油漬け」(900円)。
脂ののったサバと、老舗が技を凝らした明太子の競演! 王冠をかぶった「明太子カラー」の赤いサバが目印
明太子といえば福岡! 発売したのは、福岡県福岡市の『ふくや』。日本で初めて明太子を売り出した老舗が、サバと明太子をドッキングさせてしまったのだ。ひゃー。
「明太子INサバ缶」の経緯をお伺いするべく、ふくやマーケティング部 販売促進課の原口祐汰さんに、お話をお伺いした。
じつは、ふくやの明太子×魚介缶コラボは、これが初めてではない。
「そうです。弊社では明太子味のツナ缶『めんツナかんかん』を販売しています」と原口さん。
フレーク状にした国産のビンナガマグロと明太子を使ったツナ缶は、2015年に発売されるなり半年で100万缶を売り上げ、現在累計600万缶を突破するという大ヒット商品だ。
「めんツナかんかんに続く商品を、という話が持ち上がり、食卓によく出てくるものとのコラボを検討しました」(原口さん)。
白羽の矢があたったのは、「サバ」だった。
「サバ缶ブームということもありましたが、やはり福岡といえば、サバ。親近感のある魚です。常温で持ち運べる『博多土産』になったらという想いもありました」と原口さん。
サバ缶の製造は、福井県小浜市「福井缶詰」に依頼した。福井缶詰といえば、鯖街道のお膝元・小浜市に本社を構え、絶品のサバ缶を送り出している。
じつはジェンヌさん。福井缶詰のサバ水煮缶ならば100缶サバ缶が並んでいても、見分ける自信がある。
なぜなら「缶汁が澄みきっている」から。
サバを缶にいれ、いったん蒸して、余分な水分や脂分を除去してから加工するという独自の下処理を施すため、見た目が違う!
お味のほうも、雑味がなく後味「スッキリ」で、止まらなくなる。
そして、このスッキリ感は、ふくやの明太子にも共通するところがある。
「澄みきった辛み」だ。
原口さんに、ふくやの明太子のこだわりを解説していただいた。「大きくは3つあります。まず、もっとも重要なのが原料選びです」。
ふくやが明太子づくりでもっとも大切にしていることが、良質な「たらこ(スケトウダラの卵巣)」を使うことだ。
たらこは、成熟度によって味が異なる。その中でも、皮が薄めで旨みがしっかりある「真子」と呼ばれる、最も明太子に適した状態のものを、鮮度バツグンで仕入れる。
そして、「素材のよさをいかした味付け」。
「わたしどもが明太子づくりに使う調味液は、いたってシンプル。他社では、お酒やみりん、醸造アルコールを使うこともあるようですが、もともとの素材のよさをいかすために、『最小の味付けで最大の美味しさ』を目指しています」(原口さん)。
つまり、コンディションの悪い素材を、味付けでごまかす、といったことはありえないのだ。
そして「唐辛子の配合」。
「唐辛子というと、辛みに目がいきがちですが、わたしどもでは香り、甘み、辛みを考慮してブレンド。そこに、隠し味を加えた調味液に、ほどよく漬け込みます」と原口さんが説明する。
「明太子の外側は、唐辛子の風味、そして中はたらこの旨みが感じられる、というのがふくやの明太子なんです」。
たしかに、ふくやの明太子の魅力は、雑味のないスッキリ感。
そう、明太王鯖は「二大スッキリ」、澄みわたるサバ缶と明太子の魅惑のコラボレーションなのだ。
使用するのはビッグサイズ! まさに“王サバ”
「明太王鯖」に使用するサバは、もちろん明太子同様、厳選された素材。
9月中旬から10月にかけて最も脂が乗る時期に漁獲されたノルウェー産のサバ。なおかつ500~800gの大型サイズ!! そうです、まさに「王サバ」です!
サバの鮮度を落とさないように半解凍の状態でカットしたのち、ていねいに手作業で血合いを除去し、ひとつひとつ缶に詰めていく。
前述したように、サバが詰められた缶をまず30分間蒸し上げ、缶にたまった煮汁を除去して雑味をとる。
続いて明太子が入った調味液を投入。調味液には明太子の漬け込み液も加えている。
そののち、極上のサバと明太子をつなぐオリーブオイルを加える。
「明太子と油は相性がとてもいいんです」と原口さん。「油に明太子の旨みがにじみ出るんですよね」。
それは、ふくやの日本初「明太子の缶詰」である、「缶明太子 油漬け」で実証済みだ。
そして「明太スパゲティ」「明太チャーハン」など、おなじみのメニューは明太子と油の魅惑のマリアージュの最たるもの!!
明太子とオリーブオイルという新たな衣装をまとったサバ。史上初のコラボを実食!!
【実食】サバと明太子が一体化した極上の仕上げ
缶を開けると、たしかに明太子のつぶつぶをまとったサバ! ついに同業者(?)とコラボしてしまったか、きみ(涙)。
食べてみる。サバと明太子が見事に一体化している!!
たんに「サバと明太子を缶詰に入れました」ではない。一流のサバと明太子の競演は、1缶として「極上仕上げ」!!
上質な脂ノリ、とろけるような味わいのサバに寄り添う、明太子の「旨み」、プチプチ食感。両者を包み込むオリーブオイルのまろやかさのあとに、駆けぬけるシュッとした辛み。すべてがサバらしいマッチング!!
明太子って、こんなに旨みがあって、サバにぴったりの相性だったのか……としばし感無量。うーん、どれも出すぎてるわけではなくて、トータルナイスサバランス。
そーしーて! 特筆すべきは「缶汁」のハンパない美味しさ! サバと明太子の旨みがしみこんだオリーブオイルは、ダブルの旨みが炸裂。明太子のプチプチも爽快で、缶のうらぶたを思わずなめてしまったほど(おい)。これは「ドレッシング」や「ソース」として絶対使える!
明太王鯖は常温でも美味しいけれど、加熱してもバツグンの美味しさ。そうです。「アヒージョ」的になるの! 上質なサバの身はホックリ、明太子の味わいもバッと引き立つ。バケットでぐいっぐい缶汁ぬぐいまくりが止まらない(涙)。
そして、もちろんいろいろアレンジも楽しめる。
原口さんのイチオシはサバサンド。
「この大きなサバのボリュームをいかしてまるごとパンにのせて『迫力の明太王鯖サバサンド』で味わっていただけたら。明太子が入ったオリーブオイルがパンにしみて、本当に美味しいです!」
ジェンヌさんもサバサンドにしてみました。
大ぶりサバと明太子、そして、魅惑の缶汁がしみしみ。ううぅぅぅ、うぅぅぅ。これだけで十分美味しい。つまみに最高……。
サッカー界に「明太王鯖」ファンがいた!
じつは明太王鯖の大ファンがいる。地元・アビスパ福岡の志知孝明選手だ。
サバ缶が大好き! という志知選手。じつは明太王鯖のラベルを志知選手仕様にしたコラボ商品「明太王鯖 志知缶」も限定発売され、お気に入りのレシピは「明太王鯖の炊き込みごはん」だそう。
ベスト電器スタジアムで行われているアビスパ福岡ホームゲームでは、この炊き込みご飯が「志知ライス弁当」も販売され、好評を博した。
そのほかにも、具だくさんの味噌汁や、南蛮漬けアレンジもおすすめだそう。
というわけで、ジェンヌさんもいろいろやってみました。
明太王鯖でパスタは最高! ですが、そりゃもう、「万人承知の美味しさ」なので、それ以外をご紹介!
ジェンヌさんイチオシが「明太王鯖タラモサラダ」。ゆでたじゃがいもにたらこ、オリーブ油を入れるギリシャ料理の「タラモサラダ」アレンジだ。極上のオリーブオイルとサバと明太子。もう、ワインがすすむったらありゃしない!
そして!! 福岡リスペクトシリーズ!
福岡ならではの「高菜」と組み合わせた、「明太王鯖高菜かまたまうどん」。明太王鯖は高菜と組み合わせると、よりパンチがきいて旨い!! そこにオリーブオイルとたまごの効果で、魅惑のとろけっぷり。
しつこいけれど、缶汁がすさまじく美味しいので、タレ的に有効活用したい!! というわけで「明太王鯖酢もつ」。
福岡ならではの「酢もつ」にかけてみました。あららー、サバの旨みを吸い取った豊かなオリーブオイルの味わいと明太子の辛みで、酢もつがバージョンアップ!
それにしても、サバと明太子はお互いのよさを引き立て合う名コンビ。なんだかさらなる可能性が見えてくる。楽しい~。
サバと明太子の熱愛関係@福岡。サバらしい! ぜひお試しを。
取材・撮影/池田陽子
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。