コロナ禍の花見をどう楽しむか ニューノーマルな桜と弁当の関係
桜咲く季節。春の陽気に誘われつつ食べたい花見弁当を厳選したライターの井島と市村、編集の戎が振り返ります。
戎:続くコロナ禍で、酒を飲みながらワイワイする花見はまだ難しいかもしれません。今回提案したのは、公園のベンチでサッと食べたり、花見帰りのテイクアウトにおすすめのニューノーマル時代に合った花見弁当。コスパの高いものが集まりました。
市:上野のトップで登場している『伊豆榮』は、あのクオリティで1500円!見た目も華やかですし、一品一品丁寧に作られていて素晴らしい。近隣にふたつ支店があるので、ぜひそちらもチェックしていただきたいですね。
戎:『天寿ゞ』の天丼を持ち帰れるのも贅沢です。以前紹介した天ぷらとはまた趣が異なり、こちらも美味しい。上野は老舗の底力を感じました。
井:新宿御苑は入り口が新宿門の他に、大木戸門、千駄ヶ谷門などがありますが、花見時期は新宿門がすごく混み、行列で入園まで時間がかかることがあるので、あえて違う門を目指すのも賢いかもしれません。
戎:『ハンバーグ ウィル』は大木戸門ですね。新宿御苑エリアの実力店かつ多いジャンルの弁当が集まりました。
井:スリランカ料理の『バンダラ ランカ』は本当に上質で、現地で食べたときより美味しいと思いましたよ。
戎:『シェフス』は、弊誌カメラマン鵜澤さんの紹介。繊細な上海料理で僕の好みドンピシャでした。麻婆豆腐は花椒を利かせるタイプが主流ですが、こちらは香り付け程度で。夜がお高めだけにお得です。
春の身体にパワーチャージできるお弁当たち
戎:最初に大々的にお花見しづらいと話しましたが、ふたりくらいなら……という思いもありまして。井の頭公園で紹介した3軒は、いずれも複数人で楽しみたい弁当なんですよね。
井:『八十八夜』は本当に野菜がぎっしりで量が多いかなと思ったら、それぞれが美味しくてぺろっと食べられてしまいました。『三うら』も量がかなり多くて魅力的。ステーキや天ぷらが入っているので、温かいうちに食べてほしいなぁ。
市:代々木公園も野菜が美味しく身体にやさしいお弁当が揃いました。『ヴァジ スパイス』は15種類ものスパイスが利いた「マサラチャイ」(700円)も美味しかった!
戎:同じく『ヴァジ』だとお菓子「ココナッツマカルーン」(350円)が忘れられません。代々木公園が豊作だった一方、中目黒の調査は苦労しました。
井:花見の時期は中目黒が一年で最も賑わうということで、目黒川沿いは弁当の販売が休止になる店が多くて、決定まで時間を要しました。
戎:はい。最終的にはいい肉弁当が集まって、ナカメはさまざまな肉料理店がある焼肉激戦地なのだと再確認できました。
井:肉じゃないために、候補から外れてしまったお店もあり残念でしたが、結果的には溶岩焼肉、佐賀牛、ジンギスカンとバラエティに富んだラインナップになってよかったです。
市:今回の掲載店の多くで電話予約を受け付けているので、可能なら前日や出かける前に、時間を指定すると安心です。温かいものをいただけますし。
井:ランチ時などは時間がかかる場合もあるので、同行者を待たせないためにぜひ事前予約を。
戎:コロナ禍の花見は、お酒もトークも控えがち。だからこそ、花(桜)も団子(弁当)も集中して楽しめると思います。その際、各公園のルールに従ってくださいね。状況により変わりますので、お手数ですが、公式HPやSNS を確認していただければ確実です。ゴミの持ち帰りもお忘れなく。おうちで食べるときは、桜の枝でも置いて花見気分を盛り上げてほしいですね。(文/市村幸妙)
撮影/石井明和(Vaji Spice、abio farm’s market)、小島 昇、編集部(カカオ弁当) 取材/市村幸妙、編集部(コラム)
※店のデータは、2022年4月号発売時点の情報です。
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