「パン祖」は?
【幕末に再びパンを全国に広めた江川太郎左衛門】
こうした中、再びパンが全国に普及するきっかけを作ったのが、前述の江川太郎左衛門でした。太郎左衛門は日本で初めてパンを作ったわけではありませんが、パン食が廃れた幕末期に、パンの効用に目を付け、日本中にパンが普及するきっかけを作った最初の人物だったことから、「パン祖」と呼ばれています。(参考[1])
【日本独自のパンが登場】
幕末から明治初頭の日本で、パン食は少しずつ普及していきました。しかし、イーストがなくホップで作られていた当時のパンは、食感が固く日本人の口には合いませんでした。そこで木村英三郎は日本人に合うパンの研究をした結果、酒種酵母を作り出すことに成功し、酒種あんぱんを発明しました。これが瞬く間に有名になり、大好評を得たといいます。(資料[2])
【「パンの記念日」と「パンの日」の制定】
江川太郎左衛門が兵糧パンの試作に成功した4月12日が、いわば日本のパン発祥の日であることから、パン食普及協議会は1982年に、4月12日を「パンの記念日」と定めました。
また、毎月12日を「パンの日」と定め、全国のパン屋さんがより一層のサービスに努める日としました。
パンの日には、割引クーポンをプレとゼントしているお店もあります。
お目当てのパン屋さんがあれば、パンの日にのぞいてみるのも良いかもしれませんね。
(参考)
[2]「銀座木村家の歴史」(銀座木村家ホームページ)
銀座木村家の歴史 | 銀座木村家::あんぱんの元祖 http://www.ginzakimuraya.jp/history/
出題:三井能力開発研究所 代表取締役 圓岡太治