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当時の世界情勢が影響

【答え】
(2)天保13年(1842年)、江戸幕府の代官である江川太郎左衛門が、日本で初めて兵糧パンを試作した。

江川太郎左衛門は、幕末の伊豆韮山代官で、西洋流兵学の権威として知られた人物でした。そのような人がなぜパン作りに取り組んだのでしょうか?それには当時の世界情勢が大きく関わっています。

当時清国がイギリスとアヘン戦争(1840~42)を行い、敗れてしまいます。次はイギリスが日本に迫ってくると考えた太郎左衛門は、幕府に進言して、江戸湾口の防備の強化、江戸近海の巡視、大砲鋳造などの防衛策を講じました。

また、陸上戦となった場合、敵前で炊飯するとその煙をめがけて敵の砲弾が集中し大損害を受けるため、兵糧パンを作る必要があると考えたようです。1842年4月12日、太郎左衛門は伊豆韮山の邸内に急造したパン焼窯ではじめて兵糧パンを試作しました。結果は上々で、その後各藩が競って兵糧パンを作り、有事に備えて貯蔵するという兵糧パンブームが起こったといいます。(参考[1]、p11)

「兵糧」に適しているという考えがあったんだね

(参考)
[1]「パンの明治百年史」(パンの明治百年史刊行会、1970年)
https://www.panstory.jp/pdf/hen1.pdf

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圓岡太治
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