『ムーダンジアン』@八丁堀
名店出身の店主が作る季節感いっぱいのオリジナル料理に舌鼓
初鰹にホタルイカ、菜の花にセリと、手書きの黒板メニューには、日本料理と見まごうほどに春らしい食材を駆使した料理が並んでいた。例えば「カツオの刺身 ふきのとうみそ付き」なんて、字面だけ見れば完全に和食だろう。しかし、そこに利かせた黒酢や腐乳の風味によって、口の中ではれっきとした中華になるのも楽しい驚きだ。
さらに、低温でしっとり仕上げたチャーシューや、皮パリパリの油淋鶏といった定番ものも、品良くどこかオツな味。店主は名店『赤坂璃宮』の出身と聞き、そんな旨さの理由も腑に落ちた。
加えてどの皿も小ポーションってものありがたい。ひとりでふらっと訪れるなら、こんな店が一番だ。
[住所]東京都中央区入船1-5-1
[電話]03-6280-3575
[営業時間]17時半~翌1時
[休日]月(祝は営業)、第1・3火
[交通]地下鉄日比谷線八丁堀駅A2出口から徒歩3分
『REI』@代々木上原
町中華をモダンに解釈。上質に仕上げられた料理をアラカルトで満喫
代々木上原の街並みになじむモダンで明るい店内。一見するとカフェやビストロのようだが、実はこちら2020年8月にオープンした本格中華料理店である。
店のコンセプトを伺えば、「親しみやすいメニューを上質に仕立てた、町中華の進化版でしょうか」と店主の高島さん。メニューを見ると、「エビチリ」や「チンジャオロース」といったド定番なメニューが並んでいるが、たとえば「チンジャオロース」には希少部位のカイノミが使われるなど、すべての料理が食材や調理法を含めブラッシュアップされている。
前菜や点心も豊富なうえ、サービスも臨機応変。立派な「町中華」になる要素が詰まった、代々木上原の良心的中華なのだ。
[住所]東京都渋谷区元代々木町10-8 関ビル1階
[電話]03-6416-8803
[営業時間]11時半~14時半(14時LO)、18時~22時(21時LO)
[休日]日
[交通]小田急線代々木上原駅東口から徒歩5分
『日々の中華食堂』@代々木上原
友人の家に招かれたような空間で、絶品のクリスピーチキンを!
個性的な新店が登場する代々木上原エリアに、2021年7月にオープンしたのがこちら。「友人の家に招かれたような親しみやすい空間で、名物のクリスピーチキンをワイワイ言いながら楽しんでいただけたら」と店長の高橋さん。
メニューを見ると、「焼餃子」のような定番的なものから、「高野豆腐の上海煮物」のようなセンスが光るものまで幅広く、今夜は何を食べようかと悩ましくなるほど。
初めてなら「中華小鉢盛り合わせ」で始めるのがいい。香り高くセンスあふれる小鉢の数々はクリスピーチキンへの最高の序章になるはず。「3~4人で来ていただくのがベストかもしれません」と鈴木シェフ。“日々通いたくなる中華食堂”だ。
[住所]東京都渋谷区上原1-33-11 TOPCORT4 1階
[電話]03-5790-9655
[営業時間]11時~15時(14時半LO)、17時~23時(フード22時LO、ドリンク22時半LO)
[休日]不定休
[交通]小田急線代々木上原駅南口から徒歩30秒
撮影/西崎進也(香記豚記・口水・喜記・宝味八萬)、竹崎恵子(汀・ムーダンジアン)、鵜澤昭彦(食彩雲南・チーフォ)、貝塚隆(REI・日々の中華食堂)
取材/吉田彩乃(香記豚記・口水・喜記・宝味八萬)菜々山いく子(汀・食彩雲南・チーフォ・ムーダンジアン)、編集部(REI・日々の中華食堂)
※2022年5月号発売時点の情報です。
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