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『宝味八萬』@代々木八幡

透き通った皮、吸い付くような質感の点心が美しい

『羊香味坊(ヤンシャンアジボウ)』など中国東北地方の料理の店を複数展開する「味坊集団」が、「自然派ワインと点心を楽しむ」をコンセプトに昨年9月にオープン。

その空間は、店内に流れる中国語のラジオ、敢えて中国語のみで書いたメニューなど、現地の雰囲気を忠実に再現。日本語で解説する代わりに料理写真が壁一面にずらりと並んでいるのだが、それがまた海外のフードコートのようなのだ。

手前:海老とニラの蒸し餃子580円、中央:春菊・椎茸・春雨の蒸し餃子580円
エビ、ニラ、刻み筍を透明な皮で包んだ餃子と青汁の粉で翡翠色にした春菊の餃子は、餡にしっかり味付けしているのでタレなしでいただく。
奥:釜焼き豚バラブロック1200円
写真奥の豚バラは、カリカリに焼いた皮と豚の脂の甘みがたまらない

蒸し餃子や腸粉(チョウフン)は肌に吸い付くようなもっちりとした食感が特徴的で、焼餃子や水餃子に慣れた日本人には新鮮に感じられる。旅の3日目くらいに、自分が旅行者であることを忘れて、雑踏に溶け込みながら町中で飲むような、妙に安心感のある店なのだ。

『宝味八萬』

[住所]東京都渋谷区富ケ谷1-53-4
[電話]03-5761-6066
[営業時間]11時半~15時(14時半LO)、17時~23時(22時LO)
[休日]無休
[交通]小田急線代々木八幡駅南口、地下鉄千代田線代々木公園駅1番出口からともに徒歩1分

『食彩雲南 湯島店』@湯島

にぎやかに食卓を囲む雲南の名物料理に胃袋も舌も踊り出す

家族や仲間と同じ料理を分かち合う、それも中華の醍醐味。雲南料理を得意とするこちらもそんな楽しさのある1軒だ。

まず不思議な型の鍋でやって来るのが薬膳スープ。“汽鍋”と呼ばれる名物料理で、鶏肉と漢方を5時間かけて蒸し上げた滋味が胃に沁み渡る。

手前:鶏肉の薬膳スープ1518円。水は加えず具材のエキスと水蒸気で出来上がったスープは、旨みがギュッと凝縮。具の鶏肉はもやしと一緒に特製ダレでいただこう
中:白身魚、トマト、チンゲン菜の酸味煮込み1298円。乳酸発酵した漬物の酸味が上品な味わいの白味魚や野菜類に染みて食欲を刺激する
奥:雲南風ジャガイモガレット968円。雲南省はジャガイモの産地で現地では定番の料理だとか。カリッと焼いた香ばしさに山椒の風味がアクセント

さらに具だくさんの酸味煮込みや、山椒を利かせたジャガイモのガレットなどなど、卓をにぎやかに埋め尽くさずにはいられなくなるけれど、少しだけお腹を空けておいてほしい。現地を代表する米麺料理も控えているのだ。使うのは乾麺ではなく、手間暇かけて国産米の粉から作った自家製生麺。えも言われぬツルモチ具合に、歯も舌も、口中が快感で満たされる。

『食彩雲南 湯島店』

[住所]東京都台東区池之端1-1-1 MK池之端ビル2階
[電話]03-3836-1898
[営業時間]11時半~14時半LO、17時~23時(22時15分LO)
[休日]無休
[交通]地下鉄千代田線湯島駅1番出口から徒歩1分

『チーフォ 台湾屋台縁食区』@学芸大学

楽しい、美味しい台湾ローカルフードに食いしん坊がやって来る

まるで台湾の夜市に遊びに来たかのような楽しさだ。調理場と一体となったカウンターに座れば、知らぬ者同士でもワイワイ食卓を囲んでいるかのような、そんな気分。

料理は店長の菊田さんが現地を旅して学んだローカルフードがメイン。「台湾式ごった煮」と名付けたのは、薬膳スパイスの香り立つスープで、野菜やキノコ、インスタント麺なんかも入れてさっと煮た、屋台料理の“滷味(ルーウェイ)”で、ちょっと濃いめの味付けが、台湾地ビールや自然派ワインで揃えた酒のつまみに打ってつけ。

手前:本日の台湾式ごった煮800円。この日の具材はキャベツ、菜の花、チキンラーメンなど。煮汁は継ぎ足しで深いコクがある
中:キャベツの水餃子600円。銘柄豚を塊で仕入れ店で挽く。宇都宮出身の店長の餃子愛を感じよう
奥:台湾式牡蠣オムレツ1000円。片栗粉にタピオカ粉をミックスして焼いた強めのモチモチ感の後から牡蠣の風味や玉子の甘みがやって来る。スイートチリ&ケチャップのソースとも相性抜群

「本場の味を超えるのがモットー」との意気込みあふれる料理に、夜な夜なチーフォ(食いしん坊)な人々が集まってくる。

『チーフォ 台湾屋台縁食区』

[住所]東京都目黒区鷹番2-21-14 学大横丁1階
[電話]070-8549-7210
[営業時間]12時~14時半LO(土・日・祝のみ)、18時~23時(22時LO)
[休日]月、隔週火
[交通]東急東横線学芸大学駅西口から徒歩1分

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おとなの週末Web編集部
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