高校生が開発したサバ缶が大気圏突入!
福井物産「若狭宇宙鯖缶」
鯖街道のお膝元・福井県小浜市から、とんでもないサバ缶がデビューした。
日本を飛び越え、世界を飛び越え、地球を飛び越え、大気圏に突入という「宇宙系サバ缶」である。「若狭宇宙鯖缶」は、若狭高校海洋科学科の生徒たちが開発した「宇宙食のサバの缶詰」を「地上向け」にして商品化したもの。
2018年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)が「サバしょう油味付け缶詰」として宇宙日本食に認証! サバ缶がついに宇宙に到達してしまったのだ(涙)。恐るべし、ユニサバース缶!!
開発は2006年からスタート、宇宙にたどり着くまでの道のりは容易なものではなかった。生徒たち、そして小坂康之先生の懸命な努力があってこそ成しえた快挙である。
このあたりのことは、ぜひ小坂康之先生が上梓された『さばの缶詰、宇宙へ行く』(イースト・プレス)を読んでいただきたい! 生徒たちのアツい想い、そしてその想いを実現するために奔走した小坂先生のドラマ。サバらしい !!
そんなドラマティックな若狭宇宙鯖缶は、味覚が鈍くなるという宇宙空間に対応した味付けと、食事はすべてスプーンのため、程よい柔らかさに。そして無重力でも飛び散らないように、くず粉でとろみをつけてある。
その味わいは、無重力空間で食べた宇宙飛行士・野口聡一さんが絶賛!!! アメリカやロシアの宇宙飛行士たちにも「美味しい」と大好評だった!
そして地上で食べるサバ缶は、その味わいをいかしながら「地球用」に生徒たちと、地域商社の福井物産、福井缶詰の協力のもと、開発された。企画、味、価格、販売活動まですべてに生徒たちが関わるというキャリア教育となっており、缶詰の売上は高校に還元される仕組みになっている。
パッケージの、若狭高校の校章が入った宇宙服を着たサバのイラストも生徒たちによるものだ。
地上で味わう宇宙鯖缶の身はとろける味わい、そして醤油の程よい味わいが旨みをひきたててウマい!
そして宇宙用につけた「とろみ」が、「魅惑の煮こごり」状態!!! ほかにないですよ、「サバ缶の煮こごり」(笑)。炊き立ての白飯にのせると、ニヤニヤする美味しさ!
お酒好きのみなさんは、「サバの身で一献」「煮こごり部で一献」を! ジェンヌさんのお気に入りは、「煮こごり×薬味」。カイワレ大根や三つ葉と一緒に食べると、日本酒がすすむ~。
ぜひ、宇宙に思いをはせながら「サ晩酌」を! それにしても、宇宙一サバ缶がアツいのは地球だな(たぶん)。
以上、ジェンヌが地球からお届けしました(誰に)。
●信田缶詰
https://shidakanzume.theshop.jp/
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●福井物産
https://fbk-wakasanotakara.raku-uru.jp/
※都内では福井県アンテナショップ「ふくい南青山291」(銀座)、日本百貨店まちだ(町田東急ツインズイースト内)、BCC「宇宙の店」(https://spacegoods.net/)にて販売
取材・撮影/池田陽子