74年も前から売られる、軽井沢の天然氷を使ったかき氷は“甘すぎない”おとな味で、ここでしか食べられない! 東京から往復約400km。人と地球に優しい相棒と向かった老舗・和菓子屋。その人気かき氷のお味とこだわり、背景にあっ…
74年も前から売られる、軽井沢の天然氷を使ったかき氷は“甘すぎない”おとな味で、ここでしか食べられない!
東京から往復約400km。人と地球に優しい相棒と向かった老舗・和菓子屋。その人気かき氷のお味とこだわり、背景にあった“美味しい歴史”とは?
文/竹岡圭、撮影/奥隅圭之
supported by 三菱自動車[PR]
「人と地球に優しい」相棒とともに軽井沢×人気かき氷店へ
PHEVって、まだ聞き慣れない名前ですよね。EV=電気自動車。HV=ハイブリッドカー。ここまでは、だいぶ浸透してきたような気もしますが、PHEVの『P』はプラグインの『P』なのです。つまり外部から充電できるHVのことを言うんですよね。
だったらPHVで良くない? と言いたくもなりますが、三菱 エクリプスクロスPHEVが、わざわざそう名乗っているのには理由があります。EV+HVでHEV。これにプラグインをつけてPHEVという名前にしたのは、電気モーターで走れる領域がかなり広いから。つまり電気自動車に近い、外部からも充電できるハイブリッドカーなのです。
ちなみに今回は軽井沢までお出かけしたのですが、東京から往復で約400kmのうち、60%はEVとして走っていました。SUVですから、ボディも大きいし、重たいし、なのに半分以上電気モーターで走れちゃうわけですから、こだわりを持ってPHEVと名乗りたくなる気持ちも理解できますよね。
そんなエクリプスクロスPHEVのスゴイところは、停まっている時も人の役に立ってくれること。クルマですから走ることで人の役に立つのは当たり前なんですけれど、停まっている時も大きく人の役に立つ。その詳しい魅力は下記の記事にわかりやすく解説しておりますので、是非そちらをご覧くださいね。
ここでしか食べられない! 老舗和菓子店のNo.1かき氷は“甘くない”宇治金時
さて、サラリと軽井沢までお出かけと書きましたが、今回軽井沢を目的地にしたのは、ちゃんと理由がありました。まずは、暑い東京を抜け出して涼みたいという欲求。続いて、適度なロングドライブで、その実力を見てみようという探求心。そして、なんといっても真の目的は「軽井沢でしか食べられないかき氷を食べる♪」という欲望でございます!
初夏の声を聞くと「かき氷はじめました」的な、幟がはためく光景が見られたりしますが、ここでしか食べられないかき氷と言われたら、食べてみたくなるのが人の常ってもの。首都高~外環道~関越道~上信越道と走り、碓井軽井沢インターチェンジ(IC)で下車。軽井沢プリンスアウトレットを素通りしつつ、旧軽井沢銀座へと向かいます。
旧軽井沢銀座をだいぶ上ったところ、有名どころでいえばつるや旅館のあたりになりますか。昔はこのつるや旅館の向かい側くらいにお店があったそうですが、いまはちょっと手前に移った「ちもと総本店」が今回の目的地です。ここに軽井沢の天然氷で作ったかき氷があるんですよね♪
えっ!? 天然氷のかき氷って他でも聞いたことあるよ? というそこのアナタ。確かにそうでしょう。でも、ちもと総本店のかき氷はちょっと違います。氷もそうですが、かかっているものが違う。老舗のお菓子屋さんならではのこだわりの味なのです。
いちばん人気は「宇治金時」。この宇治、つまり抹茶は「京都にある、宇治茶の開祖と言われるカンバヤシさんの抹茶を使っています。その抹茶を、注文をいただいてから、一煎ずつ点(た)ててかけています。金時は甘すぎないように合わせて、ウチで煮て作ったものです」と、ちもと総本店の吉田裕代表。
たしかにお抹茶はかなり渋め。あんこもかなり控えめな甘さなので、全体的にサッパリ。宇治金時というと、もっと甘さが口に残る感じを想像していたので、夏ならもっとサッパリしそうな、夏みかんやライム、みぞれのほうが人気高そうなのになぁ、なんて思っていたのですが、宇治金時がいちばん人気というのも納得できる、後味スッキリのお味でした。
ちなみに、ちもと総本店が軽井沢にお店を出してから74年経つそうですが、昔からのお客様はメニューも見ずに宇治金時を注文なさるんだそうですよ。
続く人気かき氷の2位&3位は「宇治“ミルク”金時」と「杏ミルク」
2番人気は「宇治ミルク金時」。宇治金時の上に、練乳がかかってくるのかなと思っていたらそうではなく、金時と練乳を合わせたものを底にあしらい、上は宇治金時と同様にお抹茶をかけるという、これまた特徴的な宇治ミルク金時でした。
あんこにまろやかな甘さが加わるので、初夏と夏の終わりに似合いそうなお味。特に真夏は宇治金時の方が人気というのも頷けますね。
3番人気は「杏ミルク」。こちらは杏もあるのですが、真夏でもミルク入りが人気とか。
やはり、こちらのお店で杏を煮た時のシロップを使っているというこだわりの一品でしたが、杏の酸味と練乳が合わさってヨーグルト風味となり、しつこさはまったく感じられなくてちょっとビックリ。
ウン、夏にピッタリ。ちなみにこのシロップ煮の杏も、お土産として販売されています。
銀座から軽井沢へ 74年の歴史誇る「ちもと総本店」
わざわざ足を伸ばして食べにくるかいがある「ちもと総本店」のかき氷ですが、実はもともと東京のお店でした。江戸中期からの吉原のお菓子屋さんを引き継ぎ、明治後期に日暮里にお店を出したのが始まり。
軽井沢に出店したのは、加賀藩の前田利家の子孫が、軽井沢を賑やかな街にしたいということで、東京の銀座のお店に声を掛けたのが事の始まり。大正時代から銀座に本店を構えていた、ちもと総本店にもお声が掛かり、軽井沢への出店を決めたのだとか。
そのあと戦争を経て、疎開も兼ねて、思い切って銀座本店の機能を軽井沢に持ってきたのが1948年のことだそうです。
看板メニューは、黒蜜とクルミと求肥と餅粉に卵白を混ぜることでフワフワ感を出した「ちもと餅」ですが、せっかくだから軽井沢らしいものをということで、たまたまお店の向かい側にあった軽井沢の天然氷屋さんの氷を使い、和菓子屋さんらしいかき氷の提供を始めたのが、ここでしか食べられないかき氷のはじまり。
時は流れ、旧軽井沢の街並みもずいぶん変わったとはいえ、昔ながらの日本と、高原らしい洋館と。
静寂さと華やかさをバランスよく併せ持っているのが、連綿と歴史を紡ぐ軽井沢の魅力のひとつだと思いますが、EVとして走る静寂さと、パワフルに操れる華やかさを持ったエクリプスクロスPHEV、これから未来へと連綿と続く可能性もと考えると、なんとなく共通点があるのかもしれないな~なんて、ちもと総本店の歴史を伺いながらふと思いました。
なんにせよ、オープンテラスのお店の多い旧軽井沢銀座の街並みを、排気ガスを出さずに電気モーターEVで静かに走れるのは、気後れしなくていいですよね。
◆撮影協力/ちもと総本店 軽井沢本店