いざ実食! たまごサンドのソースにビックリ
これだけあるので、食いしん坊のライター・市村は、いざ食べるときにアレコレ悩んでしまい、決めるまでに難儀してしまった。
大澤さんにオススメを聞きつつ、調理法の異なる4種類の玉子、ソースは2種、味付けは4つから選べる「グルテンフリー たまごサンド」(702円)をカスタムしてみた。
オーダーは「パン・ド・ミ プレーン」、「厚焼きたまご」、「自家製マヨネーズ」に、「とろーり天津」。
「天津……?」とつぶやくと、大澤さんは「天津飯にかかっている、あのソースです。僕が天津飯が好きなので」と笑う。
グルテンフリーの「パン・ド・ミ」は、米粉パンらしいやさしい甘みと密度の高さが特長だ。
「厚焼きたまご」は、カツオダシが効いた玉子の存在感がしっかり。玉子をパンのサイズに合わせて型に入れ、オーブンで焼いているが、うまく固まらなかったり爆発してしまったり、完成するまでかなり苦労したのだとか。
天津のソースは、ケチャップベースで柔らかな酸味と甘さが魅力だ。ほんのり甘い出汁巻き玉子とマッチし、パンにしみた部分も美味しい。
実は他と同じに見えるたまごサンド用のパンだが、こちらには醤油を少し加えており、玉子に合う風味豊かな味わいに焼き上げている。
グルテンフリーパンだから実現したおいしさとは
このように試行錯誤を繰り返しながら作られたグルテンフリーパンだが、意外な副産物があった。
「通常のパンの場合、レンジアップするとカチカチに硬くなってしまいます。でもグルテンフリーのパンは、電子レンジを使っても焼きたてのようにふわふわに戻るんです。これまでにはなかった感動でした」(大澤さん)
その特性を活かして作られたのが「リゾット」(各種810円)。グルテンフリーパンの上に、素材の旨みたっぷりの玄米リゾットがのっている、炭水化物ラバーにはたまらない逸品だ。
これを500w〜600wで1分半~2分ほど軽くレンジアップすることで、上のホワイトソースがとろりと流れ出し、パンにしみ込んでいく。
2種のうちのひとつ「海のリゾット」をいただく。シーフードの旨みと生クリームなどのコクが濃厚でガツンとくる。パンにしみたソースに思わず「んまっ!」って言ってしまった。これはもうひと皿の料理のよう。