土方歳三のお墓がある「石田寺」
そうこうする内に無事に「石田寺(せきでんじ)」に到着。こちらも立派な本堂でした。近藤勇の時と同じくまずは手を合わせ、それからお墓を探します。ところが―――。
ない。分からない。そこら中「土方家」のお墓ばかりなんです(爆笑)。見た感じ、墓地にあるお墓の半分以上はそうみたい。でも目的の「歳三さん」のお墓は、どれなの!?
結局、山門を入ってすぐ右手にありました。本堂の方にさっさと行ってしまったため、かえって分かりにくくなっちゃったんですね。
前編でも述べた通り、土方歳三は箱館五稜郭の闘いで命を落とした。近藤勇が捕まった後も官軍と戦い続けたわけですね。だから遺骨はここに収められているわけではない。供養のための、いわゆる「引き墓」です。
でもまぁいいじゃないですか。やっぱり生家に近いこの地で、英雄の御霊に手を合わすのはとても意義深いものがありますよ。
それに気がつくのは、この境内のすぐ裏手には多摩川が流れてて、支流の浅川(あさかわ)と合流する水の要衝、ということ。近藤勇の墓も野川(のがわ)のすぐ近くにありましたからね。
考えてみれば彼らは、普段は農業が生業だったのだから、水の便のよいところを本拠地にしたのは理の当然。ただやはり、新選組の2人とも今は川のほとりで静かに眠ってる、と思うと感慨深いものがありますよ。
行列ができていた“生家跡” 土方歳三資料館
さぁさすがにもう12時も過ぎた。いよいよ土方歳三の生家跡である「資料館」に行ってみましょう。
そしたら万願寺駅前の交差点に出、「土方歳三資料館」の案内板が見えて来たところでその先に、スゴいもの発見!! 「ラーメン魁力屋(かいりきや)」の看板。全国展開してるチェーン店ではあるんだけど、ここ、京都北白川(きたしらかわ)で創業したラーメン店なんですよ。
京都。そう、新選組が徳川幕府を守るべく、倒幕派を取り締まって大暴れしたのが京都じゃぁないですか。その地元ラーメンの支店が、何と土方歳三の生家跡の近くにある! これ、偶然? いやいや魁力屋さん、絶対、意識して出店されたでしょう!?
もうこれで、食べる店は定まった。今日はここに行かずして、どこで食べるというんです!?
てなわけで、改めて「資料館」に行ってみる。ところが何と、入口は延々長蛇の列。まぁ前述の通り開館日も、開館時間も限られてますからね。おまけに歳三愛用の刀も展示されてるという。おまけにおまけに11月末で、いったん休館されてしまうとも。そりゃファンからすれば、押し掛けたくもなりますわな。