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明治〜昭和にかけて活躍した文豪が愛したお店をご紹介します。日本人に長く親しまれてきたうなぎだからこそ発見できた美味をぜひ。今回は、東京・国分寺の『若松屋』です。

「飲むと陽気でやさしい人」 店内に飾られた笑顔の写真

三鷹駅前の屋台で営業を始めたのが、戦後間もなくの頃。ここを贔屓にしたのが当時近所に住んでいた太宰治だ。

仕事帰りにふらっと立ち寄ることもあれば、編集者との打ち合わせに使ったりと、連日のように顔を出していたとか。「気難しいイメージですが、お酒を飲むと陽気でやさしい人だったそうですよ」と2代目の女将さん。

太宰治と初代店主の写真。ふたりの仲の良さが伺える写真だ。初代は小説『眉山』、『メリイクリスマス』にも登場

太宰亡き後、店は国分寺の現在の場所に移転し、今では3代目の祐二さんが暖簾と味を守っている。初代から受け継いだタレは、醤油も甘みもしっかり効かせた昔ながらの濃い口で、それを絡めながら備長炭の火で焦げが浮くほど強く焼きを入れる。お重の蓋を開けた瞬間に漂う香ばしい匂いは格別だ。

『若松屋』の大串重4020円。現在は主に静岡産や愛知産の良型のうなぎを仕入れている

ふと棚を見れば初代と笑顔で映る太宰の写真も。ここでは書ききれないエピソードは、日本酒でも傾けながら、ぜひお店で。

『若松屋』

住所:東京都国分寺市東元町2-13-19
電話:042-325-5647
営業時間:17時〜22時(21時LO)
定休日:水・第3火
交通:JR中央線ほか国分寺駅南口から徒歩7分
※価格は仕入れに応じて変更の場合あり

撮影/小島 昇、取材/菜々山いく子 

※2022年8月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部
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