旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは旬の食材の魅力をご紹介します。旬のものをたくさん食べて、体の内側から健康に、きれいになりましょう!
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
とうがらしの仲間なのに辛くない……不思議な野菜
ほろ苦い風味が特徴で、炒め物や天ぷら、素揚げ、串焼き、料理の付け合わせなど、幅広く使用される野菜、ししとう(獅子唐)。正式名称は、「ししとうがらし」です。
夏野菜のイメージが強いかもしれませんが、旬の時期は長く、10月いっぱいくらいまでは露地栽培の旬のものが店頭に並びます。
ナス科トウガラシ属に属してはいるものの、甘とうがらし(唐辛子甘味種)の一種のため、辛味はありません。他に、ピーマンやパプリカ、万願寺とうがらしも甘とうがらしに分類されます。
辛味がないとはいえ、時折とうがらしのように辛いものに当たったりしますよね。ししとうが辛くなる原因は環境ストレスと言われています。雨不足などでひどく乾燥した環境のもとで育つと強いストレスがかかり、辛くなってしまうのです。
調理の時は切れ目や穴を開けて下処理をしておくと中の空気が膨張して破裂するのを防げます。特に、天ぷらや素揚げにする場合には破裂すると危険なので、下処理をして調理しましょう。
美味しいししとうの見分け方
表面にツヤがあってハリのあるもの、鮮やかな黄緑または、緑色をしているものを。また、軽く触れてみて柔らかい弾力を感じるものを選びましょう。また、育ちすぎて大きすぎるものは風味が落ちている可能性があります。
軸の部分も要チェックです。切り口が茶色く変色したり干からびているものは鮮度が落ちているので避けましょう。
小ぶりで縮れた形状のもの、曲がっているもの、中に種が少なくスカスカなものは辛味がある可能性があります。
ししとうの注目栄養素
β-カロテン、ビタミンCなど、抗酸化作用を持つ成分を豊富に含んでいます。β-カロテンは油と一緒に摂ると体内での吸収率が高まるため、栄養価を高めたい場合は油を使って調理したものを食べましょう。
とうがらしのユニークなところは、辛味を感じないにもかかわらず、とうがらしと同じカプサイシンを豊富に含んでいるところです。
カプサイシンの体脂肪燃焼作用は知っているという人も多いかと思います。しかし、カプサイシンの威力はそれだけではありません! 新陳代謝を活発にする作用を持つため、老廃物が排出されやすくなったり、血行が改善されたりといった効果が期待できます。ダイエット中の人はもちろんのこと、冷え、肩こり、肌荒れなどに悩む人にも一押しの野菜です。
カプサイシンを摂りたいけれど辛味が苦手……。そんな人はししとうをたくさん食べましょう!
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