ローカル鉄道で行く「麺の旅」西九州3泊4日(3日目:佐賀)ホームの立ち食いうどんが旨い!

ホームでかき込む一杯に、飲んだ後の一杯。旅先で食べる麺は、なぜ強く印象に残るのか。あのほっこり、しみじみとする味わい。筆者の場合、その記憶はいつも鉄道の旅とある。あのホッとする味と、人々の笑顔に出会いに。今回はローカルな…

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ホームでかき込む一杯に、飲んだ後の一杯。旅先で食べる麺は、なぜ強く印象に残るのか。あのほっこり、しみじみとする味わい。筆者の場合、その記憶はいつも鉄道の旅とある。あのホッとする味と、人々の笑顔に出会いに。今回はローカルな鉄道を乗り継いで、西九州をゆるり、ゆらゆらと旅してみた。3日目は長崎駅から鳥栖にむけてスタートです。

今はなき特急に思いを馳せて、”鉄分”補給完了

昨日の酒を引きずりながら、長崎駅へ。長崎本線と鹿児島本線の乗換駅・鳥栖まで特急に乗車するのは、今年9月の西九州新幹線開通で、この特急「かもめ」の名前がなくなるからだ。喪失感を抱えつつ、車窓の有明海を眺める。

県境を越え、鳥栖に着いたのは正午ごろ。改札は出ず、5・6番線ホームの立ち食いうどん『中央軒』へ向かう。お目当ては「かしわうどん」。ここはつゆが薄味のぶん、鶏肉の風味が全開でおいしい。

佐賀県鳥栖駅ホームの立ち食いうどん『中央軒』で出会った笑顔!構内営業課長・中村博孝さんはもう何年もこのホームで電車を見送っている

売場の中村さんと盛り上がったのは、九州新幹線開通まで鹿児島本線を走った特急「つばめ」の話。長きにわたってホームに停まる鉄道を見てきた先人に出会い、”鉄分”補給も完了だ。

『中央軒 鳥栖駅5・6番ホーム』 @鳥栖

麺類の立ち食いだけでなく、「かしわめし」などの駅弁も販売。鳥栖駅改札外、また新鳥栖駅にも店舗がある。

『中央軒 鳥栖駅5・6番ホーム』「かしわうどん」390円。煮干し、カツオだしが染みる。「いなり」1皿160円

ちなみに鳥栖駅5・6番ホームの店舗は九州最古の立ち食いうどんとされ、乗り鉄が憧れる場所でもある。

『中央軒 鳥栖駅5・6番ホーム』1911年に建造された鳥栖駅駅舎はレトロな雰囲気

[住所]佐賀県鳥栖市京町
[電話]0942-82-3166(本社)
[営業時間]7時~21時
[休日]無休
[交通]JR鹿児島本線ほか鳥栖駅ホームすぐ

撮影/大谷次郎、取材/岡野孝次

※2022年9月号発売時点の情報です。

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