タコの駐在所、タコのモニュメント…「タコ」がお迎え フグも特産品に
篠島から、定期高速船でわずか10分。来た航路を戻って、日間賀島の玄関口の西港に到着します。
出迎えてくれたのが「タコ」でした。高速船乗り場から向かって左側の背後には、「歓迎 日間賀島 西港」と書かれたタコのモニュメント。そして、右側の少し高台には、タコを模した駐在所が見えます。
今回は、河和(こうわ)港から定期高速船に乗るコース(約20分)でしたが、知多半島突端の師崎港からだと2・4kmの近距離でわずか約10分。一周約5・5km、一番高い地点でも約30mの平坦な名古屋から一番近い島です。
島民は1806人(2021年3月末現在)で、3島(篠島1581人=2021年3月末現在、佐久島212人=2021年12月1日現在)で一番多い人口を誇ります。面積は0・77平方kmで3島(篠島0・94平方km、佐久島1・73平方km)の中で一番小さく、日本の離島では一番の人口密度です。ちなみに人口密度2位は篠島。南知多町の離島2島が、上位を占めています。
島には、古くから「タコと阿弥陀如来の伝説」が伝わっています。昔、地震があって、日間賀島と佐久島の間にあった島の寺の阿弥陀如来像が海に沈みました。後に漁師の網に掛かって引き上げたところ、阿弥陀如来像を守るかのように大ダコが絡みついていたのだそうです。
この伝説に加え、島ではタコの餌となるアサリやカニが多く生息していることからタコが豊富に獲れました。これらのことから、観光資源にしようと、「タコの島」を全面的にアピールしてきました。
平成に入ってからは、フグの漁獲量が増え、特産品に。以来、日間賀島では「多幸(たこ)の島 福(フグ)の島」として、大々的な周知活動を行っています。トラフグをはじめ、サバフグやミズフグなども獲れます。