おとなのサイクリング旅(1)レンタサイクル、サイクルトレインで気軽に!“手ぶら”で行く房総半島

JR東日本「B.B.BASE」で出かける房総へのサイクリング

【潮来】 思わず口ずさむ橋幸夫の名曲潮来の〜♪♪ 潮来へは水郷大橋で利根川を渡って水路沿いの道を走る。水辺の多い、水郷地帯ならではののどかな景色だ。 途中東へ折れると、広々とした田園の中の一本道に。シャカン、シャカンとギ…

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景色や風をさらに楽しませてくれるのが、スイスイ〜とご気楽なサイクリングです。実は気軽で、健康にもよいとくれば、ごきげん自転車生活、始めるしかありません!

JR東日本「B.B.BASE」で出かける房総へのサイクリング

まずは少し遠出のサイクリングから。JR東日本が春と秋に展開している自転車&房総への旅を利用し、房総半島でご機嫌サイクリングを楽しんで来ました。

手ぶらで遠くまで休日の本格ライド!

かつて少年のころ、自転車に乗るとこのままどこまでも遠くへ行けるんじゃないかと思った、そんなワクワク感を覚えている。スポーツバイクに跨って、風の中を抜けるように走ってみれば、そんな気分が蘇ってくるはずだ。

というわけで、たまの休日には都心を離れ、どこか大きな風景の中をサイクリングしたい。そう思ったときに見つけたのが、JR東日本のサイクルトレイン「B.B.BASE」だ。名前は「房総バイシクルベース」の略。週末を中心に運行するサイクリストのために作られた列車で、両国と房総各地を結ぶ。

1番の大きな特徴は、自転車を解体せず、そのまま載せられるということだ。通常、自転車を電車に載せようと思うと、分解して輪行バッグという専用のバッグに入れなくてはならない。慣れない人にはこのハードルはとっても高い。

で、さらにうれしい情報。両国駅に「B.B.BASE バイシクルステーション」なるレンタサイクルがあって、ロードバイクやクロスバイクが借りられる(ヘルメット付)。つまり、手ぶらでOKっつうわけだ!

『B.B.BASE』ロードバイクをレンタル(4000円)

行く先は内房や外房、銚子など日によって違うが、今回は佐原・鹿島行きを選択。朝7時、予約したロードバイクを受け取り、専用口から列車の中へ。

『B.B.BASE』

予約して両国駅へ、あとは目的地で自転車をスイスイ〜

両国駅と房総各地を結ぶ週末を中心に運行するサイクルトレイン。自転車を解体せず、そのまま載せられるのがポイント。

『B.B.BASE』解体せず車内へ

自転車は両国駅で借りることも可能だ。予約して両国から乗り込めば、車内はゆったりテーブル席で快適。目的地で降車してすぐにスタートOK!www.jreast.co.jp/railway/joyful/bbbase.html

目指せ鹿島灘!加速感が心地いい

全席指定の座席はゆったりして快適。専用ラックに縦置きされた自転車が車両内に並ぶ姿は壮観で、否が応でもサイクリング気分が盛り上がる。

『B.B.BASE』自転車はサイクルラックに固定。ゆったり指定席で現地まで行ける

今回は佐原駅で下車。一路鹿嶋へ、そして太平洋を目指して走るのだ。まずはギアやブレーキを確かめ、足慣らししながら“佐原の町並み”へとひと走り。

【佐原】

小江戸の街並み、甘味を楽しんだら、いざ出発!

小野川沿いに歴史的建造物が並び、ノスタルジックな雰囲気が小江戸とも称されるエリア。落ち着いた風情の中では自転車から降りて、歩いて散策するのも楽しい。

江戸時代に水運で栄え「小江戸」と呼ばれた佐原は、今も小野川沿いにノスタルジックな建造物や風景が残る。自転車を降りてゆっくり散策!小野川沿いには土蔵造りの古い商家などが並び、風情満点

本日は大いに走るぜとばかり、ここでカロリー補給。「田舎しるこ」、ふあー、うまかった。

田舎しるこ 650円

伊能家17代目が営む甘味処『遅歩庵いのう』で「田舎しるこ」(650円)を。漆器は江戸期のもの

【潮来】

思わず口ずさむ橋幸夫の名曲潮来の〜♪♪

潮来へは水郷大橋で利根川を渡って水路沿いの道を走る。水辺の多い、水郷地帯ならではののどかな景色だ。

潮来へ向かい、広々とした田園地帯を疾走。サッパ舟とも呼ばれる手漕ぎの櫓舟での観光もできる水運の町・潮来。5月下旬〜6月にかけて咲き誇るあやめや花菖蒲、その後の紫陽花も有名

途中東へ折れると、広々とした田園の中の一本道に。シャカン、シャカンとギアをシフトアップしながらペダルを踏み込んでいくと、クンッとバイクが加速していく。気持ちいい。開放感満点の風景とともにロードバイクの醍醐味を満喫。

常陸利根川を渡ればすぐ潮来。「水郷潮来あやめ園」でひと休み。あやめには少し早いが運河の町の成り立ちが興味深い。

「水郷潮来あやめ園」の水運橋。あやめは橋から眺めるのもいい

鹿島神宮へ途中北浦を神宮橋で渡る。橋の上から水上に建つ赤い鹿島神宮一の鳥居が見えるのが印象的だ。

北浦を渡る神宮橋。赤い鹿島神宮一の鳥居が見える

北浦は日本最大級の湖・霞ヶ浦を構成する淡水湖のひとつで、ダイナミックな眺望を見せる。実はその湖岸道路も快適なサイクリングロード。次回はそこも走ってみたい!

【鹿嶋】

神社に参拝したら、いよいよ太平洋で深呼吸

鹿島神宮はとにかく広大。関東地方最古・最大の神社だ。

最大のランドマークは鹿島神宮。美しい気に満ちた社で参拝。鹿島神宮は境内の森も含め、東京ドーム15個分と広大で見どころ満載

武の神が祀られた最強のパワースポットでもある。しっかり参拝したら、参道の店で腹ごしらえ。

なまず料理も名物の参道『鈴章』にて鰻重を。パワーフードで力をつける!

うなぎを食って再びパワーが蘇る。わはは。鹿島灘まではもうすぐだ。海が見えたら一気に下る。太平洋だ!

鹿島神宮を抜け、そのまま東北東へ一直線に走れば、鹿島灘・下津海水浴場へ到着する。参道や境内を楽しんだら、一気に鹿島灘へ。ゴールには太平洋の雄大な風景が待っている。外海ならではの大きな波と広々とした海岸線。潮風を感じながら深呼吸すれば疲れも吹っ飛ぶ

約23 kmを気持ちよく完走。爽快感ハンパなし。心地いい疲れとともに、細胞の隅々までリフレッシュしたような気分が最高なのだった。

撮影/西崎進也、取材/ブオンペダーレ池田

※交通ルールを守り、安全な走行でサイクリングを楽しみましょう

※2022年5月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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