銘菓を使ったクラフトビールも醸造『大根島醸造所』
続きまして、クラフトビールをメインにどぶろくにリキュールなども醸造しているブリュワリー『大根島醸造所』だ!
クラフトビールといえば、なんといってもエールやスタウト。それにフルーツやチョコを原材料に混ぜたフレーバー系ビールが一般的。もちろんそういったビールも通年商品として醸造している。
ビールは写真左から、「FULL THROTTLE IPA」「SMASH IPA」「AMERICAN HONEY WHEAT」「LIGHT RICE LAGER」「大根島産 松江安納芋ブラウンエール」「美保関町産 松江えびすみかんエール」「島根町産 松江いちじくヴァイツェン」(各1本610円)。
大根島醸造所と同敷地内の ファミリーマートで購入可。またホームページからも購入できる。
しかし、そういったクラフトビールとは一線を画したどころか、二線も三線も画したようなビールを造っていた。それが「どじょう掬いまんじゅうエール」だ。
いきなりこの商品名を聞いたとき「え? なに」って思ったもん。醸造所の代表・門脇淳平氏に商品について、いろいろ説明していただいたんですが、あのコミカルな踊り「どじょうすくい」が島根発祥なのは知っていたので、郷土色出すために商品名に「どじょうすくい」って単語を入れたのだと最初は思った。
しかし、よくよく聞いて見れば、島根には『どじょう掬いまんじゅう』という山陰地方を代表する大ヒット銘菓があり、それを原材料の一部として使ったビールだっていうんですよ!
それを「きわもの?」と思うなかれ。聞けば『どじょう掬いまんじゅう』は、規格外品が出たとき、今までは店頭試食に利用していたが、コロナ禍でそれができなくなり、廃棄するならばビールに活用できないか? という「SDGs」的な側面もあるのだ。
それだけじゃない。「饅頭の餡の糖分、皮の原料である小麦もビール発酵に適している」と門脇代表。たしかにそうだよ〜。
これはどんな味が興味津々! と思ったが、オレ、ビールに関しては本当に詳しくない。そこで、『おとなの週末』編集部のクラフトビール担当のクラフトビールマニア・戎さんにお土産に買って感想を聞いてみた。
どうですか、戎さん?
「まず『FULL THROTTLE IPA』はIPAとして、『松江えびすみかんエール』はフルーツ系ビールとして、極めて正統派。安心できる味わい。一転! 『どじょう掬いまんじゅうエール』は、やっぱりすごいインパクト!」
といいますと?
「ベルジャン酵母を使っているので、ちょっとベルギーの白ビールのような風味を感じさせます。それとバナナっぽい味わいもある。それよりなにより後味が普通のビールと確実に違う。あの〜、どじょう掬い饅頭の餡って、もしや白餡じゃない?」
そうそう白餡!!
「やっぱり! ほのかに白餡のような風味が残るんですよ。それが個性的でたまらない。いやぁすごい。クラフトビールの無限の可能性を感じさせてくれる、まさに唯一無二のクラフトビール!」
『大根島醸造所』、ますますトンがったクラフトビールを期待しております!!