【塩ラーメン】
『らーめん 天神下 大喜(てんじんした だいき)』 @仲御徒町
いぶし銀の技が光る完成された1杯
目まぐるしく変わる東京のラーメン業界で、1999年の開業から今も第一線に立つのが店主の武川さん。独立前は日本橋の割烹で腕を振るった和の職人だ。醤油やつけ麺、煮干しと数あるメニューの中でも、店の代名詞が「とりそば」。
とりそば 880円
昨年から濃度を増したというスープを飲めば、鶏の澄んだ滋味が広がり細打ちの自家製麺からあふれる小麦の風味と受け止める。食べ進むうちに、皮目を炙ったチャーシューの香ばしさ、薬味の柚子の香り、さらには瑞々しい白髪ネギやカイワレが丼の中で溶け合って、加速度的に旨さが増幅。スープ、麺、具材が一体となったバランスの妙に感服するしかない。
[住所]東京都台東区台東2-4-4
[電話]03-3834-0348
[営業時間]11時半〜14時半LO ※土は〜15時LO、18時〜21時LO ※土は〜20時半LO、祝11時半〜15時LO
[休日]日
[交通]地下鉄日比谷線仲御徒町駅1番出口から徒歩7分
『珍々軒(ちんちんけん)』 @上野
シャキシャキ野菜とスープのコクが力強い旨さ
ガード下に張り出した店先で、アメ横らしい雑踏を感じながら注文。ほどなく提供されたタンメンには、もやし、キャベツ、ニラ、玉ねぎ、にんじんと豚肉がどさっと乗る。野菜は注文ごとに迅速にラードで炒められ、シャキシャキ感が魅力的。
湯麺(タンメン) 850円
そして塩味のスープと絡んだところを豪快にワシワシ。スープはベースの鶏の旨みに豚のコクを感じさせながらシンプルに旨い。ケレン味なくも力強さを感じさせる味だ。黄色い中華麺が小麦の香りを感じさせ、スープに絡む。豚バラチャーシューのつけダレをカエシに、ゴマ油も少々。食後に力が漲るような満足感。町中華の枠を超えた傑作だ。
[住所]東京都台東区上野6-12-2
[電話]03-3832-3988
[営業時間]10時〜23時 ※日は〜20時
[休日]月(祝の場合、翌火休)
[交通]JR山手線ほか上野駅不忍口から徒歩3分
撮影/西崎進也(来集軒)、竹崎恵子(かづ屋)、小島昇(天神下 大喜、珍々軒)、取材/肥田木奈々(来集軒)、池田一郎(かづ屋、珍々軒)、菜々山いく子(天神下 大喜)
※2023年2月号発売時点の情報です。
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