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2000年代に全国的に広まる

答えは(3)です。ここ数年、節分当日に恵方巻の「売り切れ」の表示をみかけることが多くなったのは、予約販売を中心とし、当日の販売量を制限する販売者が増えたためと考えられます。

節分に恵方巻を食べるのは比較的新しい慣習で、2000年代に入り急速に全国に広まりました。家計調査を行っている総務省の資料(平成27年)によると、恵方巻を含む「すし(弁当)」への支出は、人が集まって飲食する機会の多い12月がもっとも多く、次いで2月が多くなっています。そして2月の中でも、節分の日(2月3日)だけが突出しています。これは恵方巻単独の調査結果ではありませんが、資料では「節分の日に恵方巻を食べるという風習が家計調査の結果にもしっかり出ている」としています。

支出金額表

恵方巻の市場規模は、2018年は290億円、2020年には316億円と、徐々に拡大してきました。しかし一方で、節分後の恵方巻の廃棄が社会的な話題となりました。恵方巻は期間限定商品で、日持ちもしないことが大きな原因だと考えられています。

そのような中、農林水産省は、食品小売業者に対し、需要に見合った販売をして恵方巻のロスを減らすよう、2019年から毎年呼びかけています。農林水産省等の提供するPR資材を活用して恵方巻のロス削減に取り組む事業者や、需要に見合った販売などの恵方巻のロス削減に向けた取り組みを行う事業者を募集したところ、全国各地のスーパーマーケット、生活協同組合、大手コンビニチェーンなどが応募し、参加事業者数は2020年が43、2021年は65、2022年は77と、年々増加しています。その結果、節分の日の恵方巻のロスは、多少のぶり返しもあるものの、2018年以前に比べ減少しているとの報告が出ています。

太巻きは、節分の日に圧倒的に食べられている

(参考)
[1] 恵方巻への支出(総務省統計局)
https://www.stat.go.jp/data/kakei/tsushin/pdf/27_2.pdf
[2] 季節食品のロス削減(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/kisetsusyokuhin.html

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圓岡太治
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