1日2000個売れる「ギンザコリドーカヌレ」の姉妹ブランドが東京・蔵前に初出店。2023年1月27日、ビル全体を音で包んだカフェと音楽が堪能できる複合施設にオープンします。話題になること必至のカヌレをひと足先にいただきました。
画像ギャラリーある日の夕方、有楽町を歩いていると、高架下で行列を発見。張り紙には「『銀座コリドーカヌレ』次の焼き上がりは17時の予定です」と書かれている。
根強いカヌレ人気に驚きつつ、カヌレ好きの自分としてはちょっと食べたい衝動に駆られるが、時間がなかったので写真を撮ってメモをし、その場を立ち去った。
その数日後、「GINZA Corridor Cannle(ギンザコリドーカヌレ)」の姉妹ブランド「KURAMAE CANNELE(クラマエ・カヌレ)」が蔵前に出店するという情報をキャッチ! これはいい機会だと、プレオープンに伺った。
新たに開業する5階建ての複合施設に出店
お店があるのは、5階建ての複合施設。1階が「クラマエ・カヌレ」を販売するテイクアウトカウンター『KURAMAE CANNELE』、2階は「クラマエ・カヌレ」のコンセプトカフェ『KURAMAE CANNELE CAFE』、3階はレコード&オーディオショップ『GINZW RECORDS & AUDIO KURAMAE』、ひとつとばして5階はアートギャラリーが入居している。
今回は2階の『KURAMAE CANNELE CAFE』でカヌレの試食と相成った。ここでは、1階で購入できる「クラマエ・カヌレ」の素材をグレードアップしたプレミアムカヌレ「グランカヌレ」がいただける。
フレンチのシェフが「グランカヌレ」と一緒に食べるためだけに開発したオリジナルスイーツプレートに、季節限定メニュー、ドリンクはカヌレに合わせてブレンドしたお店オリジナルの「カヌレ ド ティ」を用意するなど、グランカヌレ・ファーストのメニュー構成になっている。
伝統の製法とリッチな素材で作られる贅沢カヌレ
プレオープンで食べさせていただいたのは、「グランカヌレ&2層のショコラテリーヌ ソース・アングレーズ・カフェ カカオニブ」(1480円)。
「グランカヌレ」は一般的なカヌレより少し大きめ。ここは、発祥の地・フランスの一般的な食べ方である手でちぎるスタイルではなく、フォークとナイフでお上品にいただこう。
ナイフを入れると表面からバリバリバリッと小気味いい音が聞こえてくる。そう、こちらのカヌレは、カヌレ型の表面に蜜蝋を塗り焼き上げる、フランス・ボルドーの伝統的な製法で作られているのだ。
では、カットしたグランカヌレをパクリ。表面がかなりパリパリ。そして、焼き立てを提供していることもあり、香ばしさもある。中は半熟のねっとりした舌触りで、表面とのコントラストが強く面白い。うん、おいしい。
聞くと、特注のカヌレ専用卵「徳島県小林ゴールデンエッグ」を使っているという。特徴は黄身の割合が多く、濃厚で奥深い味わい。道理でカスタードっぽさを感じるわけだ。ほか、主原料にマダガスカル産のバニラビーンズ、フランス産ブラウンシュガーが使われていて、甘さが強くなくやさしい。
ラムの香りが開く余韻もいい。オーク材の樽で熟成させたフランスのラム酒「ネグリタ」を使っているそう。とことん素材にこだわり抜いているなぁ。
さて、これらを包み込む、ティのこともお伝えしたい。カヌレ専用オリジナルブレンド「カヌレ ド ティ」(850円、セットの場合は450円)だ。
カップを近づけると甘い香りが鼻腔をくすぐり、飲むと苦味・渋みが広がって、グランカヌレのバニラ感を引き立てる。それでいて後味はすっきり。なんとも心地良い。ポットで提供されるので、常に温かい状態でいただけるのもうれしい。
そして、グランカヌレの横に鎮座するチョコレートケーキも忘れてはならない。「2層のショコラテリーヌ ソース・アングレーズ・カフェ カカオニブ」である。スペイン産チョコレートで作るムース状の生地を焼いたものと、焼かずに冷やして固めたものの2層構造。
なめらかで濃厚なケーキは、底のしっかりとした部分との食感のバランスが絶妙。コーヒーの香りを加えたアングレーズソース(カスタード風味のソース)の甘さが味のアクセントになっていて、カカオニブのカリッとした食感もいい。
洗練された雰囲気の店内で、ラグジュアリーオーディオから流れる音楽に耳を傾けながらカヌレとそれに合うスイーツ、ティーをいただく時間は至福。ぜひ体験いただきたい。
1階で購入できる「クラマエ・カヌレ」も十分美味。幅広い年代に食べていただけるようにと、ラム酒は香りづけ程度に抑え、ほかには、たっぷりのマダガスカル産オーガニックバニラビーンズに、発酵バター、濃厚なミルクを使用している。
やはりこちらも外はカリッ、中はとろりとなめらかな食感。併設の工房で焼成し、焼き立てのタイミングで店頭に並ぶ。テイクアウトを謳いつつも、ベンチスペースがあるので、焼きたてを今すぐ食べたい! というときはご利用を。
3階のレコード&オーディオショップの“ミュージック”に、5階のギャラリーの“アート”も含め、ここから蔵前発の新たなカルチャーが生まれそうだ。
■『KURAMAE CANNELE』
[住所]東京都台東区蔵前2-1-23
[電話番号]03-5839-2445
[営業時間]11時〜20時
[休み]不定休
[席数]1階:テイクアウトのみ(ベンチスペースあり)、2階:30席
[交通]都営地下鉄浅草線蔵前駅A1a出口から徒歩2分、JR総武線浅草橋駅A5出口から徒歩6分
[HP]https://www.kuramae-cannele.jp
[Instagram]https://www.instagram.com/kuramae_cannele/
取材・撮影/編集部えびす
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