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財布とスマホだけの身軽旅 身近な極楽は熱海にあり

取材の合間にぽっかり空いたとある日、財布とスマホだけをバッグに放り込んで旅に出た。旅っていっても東京駅から新幹線でたったの45分。熱海はこの近さがいい。何はともあれ腹ごしらえだ。熱海で知らぬ人はいないという老舗の『宝亭』で名物のカツカレーを注文。何気ない王道の味わいだけど、一朝一夕には出せないコクと深みがあって地元で長年愛されているのも頷ける。腹ごなしに『來宮神社』に参拝。

『來宮神社』

御神木の「大楠」に手を合わせたら、薄汚れてしまった心もだいぶ浄化された気がする。心を清めた後は、昨晩の飲み会を経て物理的に薄汚れている身だ。温泉好きの友人から「マジで良いから行け!」と強く勧められていた『Fuua』に向かった。フロントで大小タオルや館内着などを受け取っていざ浴室へ。

一面ガラス張りの向こうに見えるは相模灘。露天風呂に出てみれば、左手には熱海市街、右手には水平線という大パノラマが広がっていた。海と空と温泉と自分が融け合ったような一体感と開放感は、ここでしか味わえないだろう。すごいモン造ったな!しかも、風呂だけで終わらないのがこの施設なのだ。館内着を着て男女共用エリアに行けば、2ヶ所ある岩盤浴もし放題だし、専門のスタッフによるロウリュだってある(予約制)。

『オーシャンスパ Fuua(フーア)』火山をイメージした岩盤浴

じゃんじゃん汗をかいて日々の飲酒生活で溜まりに溜まった毒素を排出することに専念した。むろん、その後のビールは、ここ10年でいちばん旨かったことは言うまでもない。加えて休憩スペースも至るところに設置されており、ブライベート感あふれるソファーやら、景色抜群のエリアまで、日向ぼっこしながらのうたた寝は、なんと気持ちのいいことか。はぁ、極楽ってこんな身近にあったんだなぁ。

身体も脳ミソもふやけきって、気づけば夜。施設を後にし、市街地までてくてく歩いて飛び込んだ『yoshi-魚-tei』で夕飯がてらのひとり酒。絶品の干物で日本酒も進み、だいぶ酔いも回ってきたので、すぐさま新幹線に飛び乗り、いい気分のままで帰宅した。絶景、温泉、癒しをスピーディかつ凝縮して楽しめるも熱海ならではの魅力だ。

撮影/小島昇、取材/菜々山いく子

2023年6月号

※2023年6月号発売時点の情報です。

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おとなの週末Web編集部
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