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すき焼きで目覚める鳥の新しい味わい

さらに、2023年4月からこの店の自慢のメニューが増えた。

「鳥すき」、鳥のすき焼きである。すき焼きならではの甘辛い味が鶏肉によく合う。が、福岡ではあまり鳥ですき焼きを食べるという機会はなかったかもしれないが、改めて鳥すき焼きのおいしさに目覚める人が増えそうな予感だ。

特に、この店の鳥すき焼きは、調理場で作ってもらえるので、焼きすぎて焦げたり、煮詰まったりすることなく、一番おいしい食べ頃の状態で目の前に供される。 

鳥すき焼きを作ってくれた店長の橋本正太さん。味付けはいろいろ試したそうで、濃すぎず、薄すぎず、鶏と野菜のおいしさが味わえる仕上がりになっている
鳥すき焼きを作ってくれた店長の橋本正太さん。味付けはいろいろ試したそうで、濃すぎず、薄すぎず、鶏と野菜のおいしさが味わえる仕上がりになっている

キンカンという卵になる前の鳥モツが盛り込まれている時点で、鶏をさばくこの店らしい。鶏肉も旨みが出るように数種ブレンドされているという。

今回は、マッシュルームやトマトがたっぷり入った「トマ鳥すき」をセレクト。味は和風だが、クレソンなど洋野菜がとてもいいアクセントになっている。

「とま鳥すき」(3000円)。一番食べ頃の状態で提供される
「とま鳥すき」(3000円)。一番食べ頃の状態で提供される

牛肉のすき焼きと同じように生卵でいただく。1人前、2人前でなく、2〜3人前の1鍋で3000円というからお得だ。

また、白菜ではなく、水分が出にくいキャベツを使っているのは、水炊きの店『橙』の姉妹店ならでは(博多の水炊きは一般的にキャベツを使う)。すき焼きには、柔らかくなったキャベツもよく合うのだ。

また、程よく火が入ったキンカンはまろやかで柔らかく、美味。これは、早めに味わった方がいいそうだ。そして、野菜がいろいろ入っているせいか、全体的に軽い。どんどん食べられる。

そして、食べ終わった後のお楽しみは、鍋に卵を落として親子丼風にいただくのがオススメ。鶏と野菜の旨みが溶け込んで、これが得も言われぬおいしさ。鮮度のいい鳥を使っているからなのか、もたれず、最後までさっぱりといただけた。言い過ぎかもしれないが、このシメの“親子丼”を食べるために、鳥すきを食べるのもアリだと思う。

鳥専門店の新メニューは、鳥の新たな味わいをさらに広げてくれるのだ。

落ち着いて食事したいならテーブル席がオススメ
落ち着いて食事したいならテーブル席がオススメ

■『鳥焼肉 名門』
[住所]福岡市中央区渡辺通5-14-21
[電話番号]092-775-8625
[営業時間]17時~22時
[休日]日
[交通]福岡市営地下鉄天神南駅から徒歩3分

撮影/松隈直樹 取材/牛島千絵美

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牛島千絵美
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