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「メニュー書き換えるの忘れてた」

先に食べ終わったサラリーマン2人連れが、1000円を払おうとした(むつ定食か?)らオバチャン、「本当はねぇ。材料代上がったんで1100円にしたんだけど、メニュー書き換えるの忘れてたんで、1000円でいいや。次に来た時は1100円って覚えといてね」だって(笑)。あぁ、いいなぁ、こういうの。これだけでまた、心がふわっとなってくれますよね。

本当に初っ端からムチャクチャいい店に巡り会うことができました。「路線バス旅の神様」に感謝、です。

さっきの大通公園に戻ってみたら、かなり人出が増えてて、公園のあちこちでオッチャンらが将棋を指してた。

最初っから最後まで、好みの風景ばっかりに出会う旅となってくれました。

西村健
にしむら・けん。1965年、福岡県福岡市生まれ。6歳から同県大牟田市で育つ。東京大学工学部卒。労働省(現・厚生労働省)に勤務後、フリーライターに。96年に『ビンゴ』で作家デビュー。2021年で作家生活25周年を迎えた。05年『劫火』、10年『残火』で日本冒険小説協会大賞。11年、地元の炭鉱の町・大牟田を舞台にした『地の底のヤマ』で日本冒険小説協会大賞を受賞し、12年には同作で吉川英治文学新人賞。14年には『ヤマの疾風』で大藪春彦賞に輝いた。他の著書に『光陰の刃』『バスを待つ男』『バスへ誘う男』『目撃』、雑誌記者として奔走した自身の経験が生んだ渾身の力作長編『激震』(講談社)など。2023年1月下旬、人気シリーズ最新作『バスに集う人々』(実業之日本社)を刊行。

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