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古刹『柳谷観音 楊谷寺』の花手水は必見!

次に向かうのは長岡京エリアの『柳谷観音 楊谷寺(ようこくじ)』。今では多くの寺社で見ることのできる花手水(はなちょうず)発祥のお寺です。

平安初期の大同元年(806)年に清水寺の開祖延鎮によって開かれ、いにしえの信仰の道「京都・西山三山(楊谷寺、善峯寺、光明寺)」のひとつに数えられる古刹です。

山門はかつて皇族・公家方専用の門だった。寺を囲む塀には寺格の高さを表す5本線が引かれている
かつては特別な客を通した上書院からの景色はまさに絶景。現在は毎月の縁日(17日)や紅葉シーズンに特別公開される
京都指定名勝「浄土苑」は石組みが見事な池泉鑑賞式庭園。重森三玲がまとめた「古都百庭」にも選ばれた

山を背に建つ本堂は千手観世音菩薩がご本尊。弘法大師ゆかりの霊水「独鈷水(おこうずい)」が眼病に霊験あらたかで、天皇家や公家をはじめ多くの人々に眼病平癒の祈祷所として信仰されてきました

こちらの授与所にはメグスリノ木のお茶やブルーベリー味の飴など、「眼」に関する授与品も多くみられます。

眼病に霊験あらたかな「独鈷水(おこうずい)」。霊元天皇が眼病治癒されたことにより、明治時代まで天皇家に献上されていた
「千眼茶」1200円はメグスリノ木に杜仲茶などをブレンドして飲みやすくしたティーバッグ
「め」の文字がインパクト大の「滋眼飴」400円はブルーベリー味

最寄り駅からは徒歩30分とちょっと距離がある場所ですが、近年は四季折々の草花をあしらった花手水が話題で、若い拝観者は歩いて登ってくる人もいるとか。

しかし、登った甲斐もあるというもの。本堂から回廊に沿って境内をめぐると、5つの花手水だけでなく山々に囲まれた絶景に思わず感嘆の声がもれてしまいます。

境内5カ所の花手水はどれも趣きが異なる美しさ
上書院の裏手にある水琴窟にも花のあしらい。心の眼を傾けてもらいたいと「心琴窟」と名付けられている
季節ごとに彩りを変えるので、何度訪れても楽しめる

初夏は5000株のアジサイが鮮やかな花のお寺ですが、あいにく今は冬…と思いきや、授与所にはアジサイをプリザーブドフラワーでおみくじに仕立てた「花手水おみくじ」がありました。花は持ち帰れるので拝観の思い出にもなりそうです。

本物のアジサイをプリザーブドフラワーにした色とりどりの「花手水おみくじ」(500円)は女性に大人気

■大原野神社
住所/京都府京都市西京区大原野南春日町1152
電話/075-331-0014
開門時間/境内参拝自由、授与所は9:00~17:00
拝観料/無料

■柳谷観音 楊谷寺
住所/京都府長岡京市浄土谷堂の谷2
電話/075-956-0017
開門時間/9:00~17:00、最終受付16:30
拝観料/500円(ウィーク中は700円)、高校生以下無料

編集/エディトリアルストア
取材・執筆/渡辺美帆、成田孝男
写真/奥田正治

※情報は令和5年11月30日現在のものです

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おとなの週末Web編集部
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