前田流「同窓会の楽しみ方」
私の場合であれば、同じ年代の人間はどういう感性で生きているのか、市場調査的な側面で話を聞いたりすることが多いかなあ。
人は何を幸せに感じて、何を不幸に思うのか、みんなは何を考えて生きているのか、自分がより豊かに生きるために話を聞くわけです。
少し前に同窓会に行った時も、結構色々な発見がありました。
・家庭を持つと、仕事のモチベーションが家庭のためになる人が多い
・その割に、家族とは関係ない家庭の外で息抜きをしている人が多い
・世の中をもう知った気になっている人が多い
・偏見と決めつけで周囲を認識している人が多い
他にも色々と感じたことはありますが、まあ自分にはない感覚を知ることができる良い機会だと思えるんです。
例えば、中学や高校の同級生と会って話をしたけれど、当時、よくクラスでいじられていた人に対して、今も当時と同じ関係で接している陽気な人を見かけた。
この人の世界は中学の時点で止まっているのだなあと実感したし、“俺の知っている彼はこういう人間だ”という認識は、数年経っても変わることがないという決めつけで接している姿を見ることができた。
もちろん人によって違う価値観を持っていて当然なのだけれど、こういう人間も世の中に割といるのだと知るに至った。
人は余程のことがない限り認識を改めない生き物なのだなと、勉強になる。
ただ、明日は我が身ですから。そういう話を聞いて(ああ、私はいつまでも柔軟な人間でありたいなあ)と思うきっかけにもなります。
それから、31歳にもなると、人間性が固まってしまっている人が多いですね。
情報元も定かじゃないネットニュースで自分の知識を固めて、世の中はこういうものだと世界を構築してしまっている人もいました。
まあ悪いことではないですけどね。
ただ、違う情報だったり、違う意見に対して、自分の意見の正しさを語ることに重きを置いて、違う事実があるかもしれない可能性を投擲して話をしているのは良くないなあと思う。
鎌倉幕府だって成立したのは1192年だと教えられたのに、今や1185年に成立した説が有力になってきている訳で、一度知った内容が実は事実と異なる可能性があるというのは常に頭の中に入れておかないといけません。
世の中は知らないことばかりで、一度耳にしたから、目にしたからといって、知った気になったらいけないなあ、と、同窓会の場で反面教師と会える訳です。