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『梅ぞの鮨』

つまみよし にぎりは1貫から 下町らしい“町寿司

寿司屋になって40年。同じ場所でその前は祖母が甘味屋から蕎麦屋をやっていたという趣を感じる店構え。駅前にこんな店があったら、ついつい立ち寄って一杯やって握ってもらうなと思う、そんな店だ。

話好きで構えたところのないご主人・米山さんが立つカウンターは居心地よく、つまみも多いし、にぎりは1貫からOK

小肌 250円、中とろ 300円、ひらめ 250円、大海老 300円、穴子 250円

『梅ぞの鮨』(手前から時計回りに)小肌 250円、中とろ 300円、ひらめ 250円、大海老 300円、穴子 250円 千住の市場を中心に、マグロは豊洲から入れるというネタはよく吟味され、やや小ぶりのシャリとよく合っている。肉厚の「大海老」も昔から人気

「なるたけいいタイミングで焼いてあげたい」という玉子焼きは、ダシが効いてみずみずしく優しい味。鮮度よく「え、旨い!」と感動する人の多い「くじら刺し」も◎。

そして「下町だからできる原価率」という寿司だ。「え、この中とろが300円でいいの?」なんて思いつつ、腹いっぱい食べても大丈夫。町寿司はこうでなくっちゃ。

『梅ぞの鮨』

[住所]東京都葛飾区青戸3-37-18
[電話]03-3602-8579
[営業時間]17時〜23時
[休日]日・祝
[交通]京成本線青砥駅東口2から徒歩1分

『ピッツェリア プテカ』

薪窯で焼く本気のピッツァに気分も上がる!

路地奥の入り口を開けると真っ先に目に飛び込んでくるのが薪窯だ。

こちらのピッツァは、ナポリから船便で入れたこの窯で、店主の櫻井さんが1枚1枚焼き上げるほんまモンのナポリピッツァ。ふんわりモチリ、風味抜群の焼き上がり。これで一杯やるのが最高だ。

窯内は500℃にも達し、全方向から火が入るゆえの仕上がり。1分とかからず焼けるので目を逸らさない、櫻井さんの表情がいい。

岩のりとしらすのさっぱりピッツァ 2200円

『ピッツェリア プテカ』岩のりとしらすのさっぱりピッツァ 2200円 岩のり、しらす、モッツァレラにパルミジャーノも削って。生地は甘く、香り良く、こんもりした縁までおいしい

人気のピッツァのひとつ「岩のりとしらす」。海が近いナポリにはこんなラインナップもあるそう。驚くほどたっぷりのしらす、パルミジャーノもふんだんに削られ、海の香りとチーズも一体に

前菜や日替わりの黒板メニューもあるのでピッツァともども満喫したい!

『ピッツェリア プテカ』路地奥の隠れ家めいた場所にある

[住所]東京都葛飾区青戸3-32-4
[電話]03-3604-4838
[営業時間]17時半~21時LO(22時)※土・日ランチあり12時~14時(13時LO)
[休日]火・水
[交通]京成本線青砥駅東口2から徒歩3分

ウェルカムな街、青砥 なんだかホームな感じ

青砥といえば、いくつかの路線が乗り入れるターミナルではあるが、正直、これまではわりとノーマークだった。でも今回、何度も足を運ぶうちに、すっかりホームな気分、大ファンになってしまった。

よそから来てもあまり“お客さん”扱いされることなく、距離が近いというか。気取りがない下町というか。ひと言で言うなら、実にウェルカムな感じ、なのだ。

駅前を歩くと、鉄道と並行に伸びるサンロードを中心に、そこここに気になる路地があっていい店が隠れている。『忠治』のあるサンロード横丁しかり、『梅ぞの鮨』の北口中通り商店街、『小江戸』のある小路もそうだ。で、思い切って扉を開けると、活気があり、いい気の満ちた酒場が待っている。

下町といえば、焼酎を謎のエキスと炭酸で割った「ボール」こと、下町ハイボールという向きには、『小江戸』で自慢のもつ焼きと小江戸ハイボールがいい。はたまた『一笑一杯』なら、バイスやホッピーを筆頭に、いろんな割材やシロップでサワーをアレンジして楽しむこともできる。

早い時間からワイワイ賑わっているのも共通。懐に優しい価格なのに、旨いつまみが揃うのも心意気だ。

一方、お隣の立石ならもつ焼きのイメージが強いが、青砥を歩いていて思ったのは、この街、何だか魚がおいしい店が実に多い。千住の河岸が近いのも理由のひとつかもしれないが、当たり前の顔してレベルが高いし、コスパが抜群。昨今、お魚好きには朗報だと思う。

『忠治』の黒板メニューに並ぶ刺身を食せば「魚ってほんと旨いな」としみじみするし、『梅ぞの鮨』でご主人と話をしながらあれこれ握ってもらうのも楽しい。この2店は代表格だ。ぜひお試しあれ。

撮影/西崎進也(小江戸、忠治、プテカ)、石井明和(一笑一杯、梅ぞの鮨)、取材/池田一郎

2024年4月号

※2024年4月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部
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