美味しいしいたけの見分け方 肉厚でカサがあまり開いていないものを。カサの表面にツヤとハリがあるかもチェックしましょう。軸は太くて、短いものを。 また、しいたけの鮮度はカサの裏側のヒダの部分の色で確認できます。キツネ色のも…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■よーく見ると……
正解:しいたけ
難易度:★★☆☆☆
しいたけの旬は、春と秋
しいたけは季節を問わずに店頭に並んでいるため、旬と言われてもピンとこないかもしれませんね。しかし、しいたけにも旬があります。
旬のあるしいたけは厳密には原木栽培のしいたけです。原木栽培とは、伐採したナラやクヌギなどの天然木にしいたけの菌を植えつける栽培方法です。きわめて野生に近い環境で栽培されるため、旬の時期があるのです。
原木栽培は、適度な湿度があって、さらに直射日光の当たらないような環境を作る必要があったり、菌を木全体に蔓延させるために「伏せ込み」という培養期間を設けなくてはならないなど、非常に手間がかかります。伏せ込み期間はなんと約1年半! とにかく収穫にこぎつけるためには長い時間がかかります。
味や香りの強さ、しっかりした肉質が原木栽培のしいたけの特徴です。
ちなみに、通年流通しているしいたけの多くは、菌床しいたけです。こちらは栄養分を混ぜたおがくずを固め、ブロック(菌床)に菌をうえつけ、湿度の高い暗室で栽培されます。原木栽培に比べて手間がかからないうえ、3~4カ月ほどのサイクルで収穫できるので1年中出荷ができるのです。
原木栽培のしいたけの旬は、3~5月と9~11月と、春と秋の2回あります。
春にとれるものは、「春子」と呼ばれ、は肉厚で身が締まり、冬の寒さに耐えたために旨味や栄養を蓄えていることが特徴です。秋にとれるものは「秋子」と呼ばれ、香りが強いことが特徴です。
「どんこ」と呼ばれるしいたけがありますが、これはしいたけの一種で、カサが開ききっておらず(7割以下の開き具合)、丸みを帯びた肉厚な乾燥しいたけのことです。最近では、生どんこも販売されています。
美味しいしいたけの見分け方
肉厚でカサがあまり開いていないものを。カサの表面にツヤとハリがあるかもチェックしましょう。軸は太くて、短いものを。
また、しいたけの鮮度はカサの裏側のヒダの部分の色で確認できます。キツネ色のものがベストで、鮮度が落ちるにつれ、赤っぽくなっていきます。
しいたけの注目栄養素
しいたけに豊富に含まれる栄養素といわれるとビタミンDをイメージする人か多いかもしれませんね。しかし、生のしいたけはほかのきのこと比較して突出してビタミンDが多いわけではありません。
ただし、干ししいたけはビタミンDが豊富な食品です。その理由はしいたけに豊富に含まれるエルゴステロールという物質です。この物質は、日光に含まれる紫外線を浴びることでビタミンDに変化するという特性をもっているのです。
そのため、生のしいたけを食べるときにはカサの裏側に日光が当たるように1時間ほど干すとエルゴステロールがビタミンDに変化し、ビタミンDの含有量を増やすことができます。
知っておきたいのは、ビタミンDを増やすには「日光に当てることが必要」ということです。そのため、ビタミンDをとることを意識して干ししいたけを購入するときには、「天日干し」と記載されているものを選びましょう。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。