旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■生は希少品
正解:ほっけ
難易度:★★★★★
獲れたてじゃないと刺身は……
ほっけはアイナメ科ホッケ属に属する魚で、国内の漁獲量は北海道がダントツのトップです。ほかに、日本海や太平洋側の東北以北でも漁獲されています。
北海道で漁獲されるのはおもに「真ほっけ」と呼ばれる種です。北海道では、旬の時期が二度あります。一度目はエサを求めて沿岸にやって来る5月から7月、二度目は産卵のためにやって来る11月頃です。
旬の真ほっけは、クセがなく、味が濃くてほどよく脂がのり、身も締まっています。
ほっけといわれるとほとんどの人が干物をイメージするかと思います。実際、生のほっけをスーパーなどで目にすることは超レア。その理由は、鮮度が落ちるのが非常に早いためです。
ただし、新鮮なものが手に入る漁獲地では刺身や煮つけなどにして食べられています。
とはいえ、サバ同様、鮮度が落ちやすいことからアニサキスが身に寄生しやすく、獲れたてではないとアニサキスによる食中毒のリスクが高まります。そのため、北海道であっても刺身を提供する飲食店は限られています。
「真ほっけ」はそのほとんどが、北海道内で消費されているため、北海道以外の地域では加工品であっても真ほっけにお目にかかる機会はレアです。
スーパーで売られているほっけをよく見ると「しまほっけ」と記載されていることが多いと思います。こちらはその名のとおり、体にしま模様が入っているほっけです。いっぽうの真ほっけの体にはまだら模様が入っています。
日本沿岸でのしまほっけの漁獲量はわずかで、ほとんどがベーリング海やオホーツク海など、北太平洋で漁獲されます。そのため、輸入ものが多くなっています。
真ほっけは脂ののりが控えめなのに対し、しまほっけはたっぷりと脂がのっていて、身厚で食べごたえがあることが特徴です。