クルマを運転して各地のおいしいものを食べに行く。週末のひとつの楽しみといえるが、高齢になると「衰えが目立ち」はじめ、快適な運転がこの先も続けられるのか、やや心配になりがち……。でも、その「衰えの速度をゆるめられる」方法があるのです!
画像ギャラリークルマを運転して、各地のおいしいものを食べに行く。週末のひとつの楽しみといえるが、65歳以上の高齢世代になると、体の動きや頭の働きが鈍ってくる傾向があり、快適で安全なドライブがこの先も続けられるのか、やや心配になる……。でも、その「衰えの速度をゆるめられる」方法がある! ここで少しご紹介しましょう。
「とっさの判断が遅れる」ことに加え、長年の運転による「慣れ」も要因
頭の働きの衰えを遅らせる方法……。それを取りあげる前に、「高齢ドライバー(65歳以上)が交通事故を起こす要因(理由)」について。一般的に言われているのが、次の3つだ。
体の機能の低下
一般的に65歳以上の高齢者は、加齢とともに身体機能が低くなる。それゆえ、運転中、危険な状況になった時、とっさの動作や操作が遅れがちになる。若い頃のように、スムーズに体が動かなくなるのは仕方ないことではあるが……。
認知機能の低下
クルマの運転には「認知・判断・操作」が集約されている。高齢になると、注意力や瞬時の判断力が衰え、とっさの判断が遅れることもある。それに加え、後期高齢ドライバーになると道路への人の飛び出しなど危険に気づかない場合も!
運転の慣れと自信
「体の動きが少し悪くなっているけど大丈夫!」と、長年運転していることへの慣れで、気づかぬうちに油断してしまうこともある。そんな時、事故を起こすケースは多い。
脳は使うほど鍛えられ、老化を遅らせられる。そのための「脳活」!!
前項で取りあげた「高齢ドライバーが交通事故を起こす要因(理由)」。どれも「なるほど」というものばかりで、身体機能の低下を含めて、すべて「脳」がからむもの。脳と体の衰えは加齢からくるものなので、仕方ないという面もある……。
でも、こう語る人がいる。
「脳の老化(萎縮)は老化現象だから仕方がないとあきらめる必要はありません。脳は使えば使うほど鍛えられ、老化のスピードを遅らせることができます」
現在、東京医科大学茨城医療センターで脳神経疾患の専門診療に携わっている、脳神経内科専門医の塚本浩先生だ。
「脳を鍛える、脳を活性化させるドリルというものを継続的に行うことで脳の老化を食い止めることが期待できます」と、高齢者にとって希望が湧く話を続けていただいた。
塚本先生が指しているのは「脳活ドリル」というもので、それが掲載されている本を入手し、生活に取り入れるのも大いに有効だろう。
特に75歳以上の運転免許更新には、難易度が高い「認知機能検査」が義務付けされているので、脳活ドリルで日々脳を鍛え、「運転脳力」を身につけたいもの。
高齢になっても「快適なドライブ」を楽しみたい……ですからね!!
文:おとなの週末Web編集部/写真:Adobe Stock
別冊ベストカー
「運転免許認知機能検査 完全攻略本」
総合監修:塚本 浩(脳神経内科専門医)
定価1320円(本体1200円・税10%)
2024年6月20日発売
ISBN:978-4-06-535658-6
講談社ビーシー/講談社