美味しいシークヮーサーの見分け方 果皮にハリがあり、キズや変色がなく、持ったときに重みを感じるものを。重み感じるもののほうが果汁が多く、新鮮です。収穫してから日が経ったものは乾燥して果汁が減って軽くなってしまいます。 料…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■酸っぱい!
正解:シークヮーサー
難易度:★★★☆☆
皮の苦味には驚くべきパワーが!!
シークワーサーとは、直径3~4cm、ちょうどカボスくらいの大きさのミカン科の柑橘で、沖縄県がおもな産地です。ほかに鹿児島や和歌山などでも栽培されています。
沖縄の方言で「シー」は「酢」、「クヮーサー」は「食べさせる」の意味。つまり、シークヮーサーとは、酸っぱいものを食べさせるという意味となります。ただし、この名称は沖縄の方言で、「ヒラミレモン」が正式名称です。
その由来どおり、酸味がかなり強めです。しかし、完熟したものはレモンほどは酸っぱくなくなり、そのまま食べることができるくらい甘くなります。
じつは1年に3度の収穫時期があり、青果用(料理用)は8~9月頃、加工用(ジュースなどの原料用)は10月~12月頃、生食用は12月下旬から2月末頃となっています。
通常は青果用、加工用として使えるように未熟な青いままで収穫されることが多く、この時期に収穫されるシークヮーサーは、「青切り」と呼ばれます。
スダチやカボスのように焼き魚や揚げ物などにかけて使われたり、泡盛、ジュース、ポン酢作りなどに使われます。
シークヮーサーの特徴は酸味だけではなく、皮の苦味の強さです。この苦味にはノビレチンという健康成分が含まれているため、皮ごと搾ってジュースにした健康食品も販売されています。
12月下旬から2月末頃には、黄色く熟した「生食用」として出荷されます。 完熟したものは、「黄金(クガニー)」と呼ばれます。
沖縄以外では、生のクガニーシークヮーサーをスーパーなどで手に入れることは難しいのですが、ネット通販、ジュースなどの加工品として手に入れることは可能です。
美味しいシークヮーサーの見分け方
果皮にハリがあり、キズや変色がなく、持ったときに重みを感じるものを。重み感じるもののほうが果汁が多く、新鮮です。収穫してから日が経ったものは乾燥して果汁が減って軽くなってしまいます。
料理に使う場合は、酸味が強い8~9月頃、ジュース作りに使うなら酸味がマイルドになる10月~12月頃に出回っているものがおすすめです。
シークヮーサーの注目栄養素
近年、シークヮーサーの皮に多く含まれる苦味成分、「ノビレチン」の健康効果に関する研究報告が続々と発表されています。この成分はほかの柑橘系の植物にも含まれていますが、突出して含有量が多いのがシークヮーサーなのです。
たとえば、血糖値や血圧上昇の抑制、脂肪分解促進、発がん抑制、アレルギー(花粉症)改善、慢性リウマチの予防のほかに、アルツハイマー型認知症の予防・治療にも期待ができるという報告もあります。
ノビレチンは苦味が強い青い未熟なもののほうが含有量が多くなります。そのため、ノビレチンをたっぷりとるなら、皮を食べることが必要となるので、皮ごと搾ったジュース、ジャムなど、皮ごと食べられる調理方法で食べるのがおすすめです。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。