スパイシーで緻密な旨み とんかつと合体でさらに爆発『しなのや』@吉祥寺
とろりとしたカレーをスプーンでパクリとやるとけっこう辛め。なかなかにスパイシー。でもそれだけじゃない。コクがあって、後からしっかり馴染んだ旨みがやってくる。
聞けば「カツオダシと豚ガラを合わせたスープがベースで、玉ねぎをいっぱい炒め、1日かけて仕込む」という。ケチャップや熟したトマト、みりんやウスターソースも隠し味。丁寧さと研究熱心さが伝わってくる。
カツカレーライス 1050円
油にもこだわってカラッと揚げられたカツは香りよく、やわらかで肉厚。カレーと合わせて噛み締めるとこれはもう!カレーにはごろっとじゃがいもがいて、マッシュルームやにんじん、牛肉もやさしく煮込まれており、その旨さは緻密でさえある。
「こだわればキリがない。大衆食堂だけどね」と少し照れながら言うご主人。また絶対食べに来たい、そう思う味だ。
[住所]東京都武蔵野市吉祥寺南町2-20-4
[電話]0422-46-2262
[営業時間]11時〜20時半
[休日]日
[交通]JR中央線ほか吉祥寺駅南口から徒歩10分
後から来るスパイシーさ!カツと絡んだ旨さが押し寄せる『動坂食堂』@千駄木
定食だけでも20種類以上、70年以上続く老舗食堂の味は手作りで、何を食べても旨い。そしてその中でも一番手間がかかっているというのがカツカレーだ。満々と皿に満たされたカレーと迫力十分なとんかつ。食す前からアガるルックスだ。
カツカレー 1050円
リンゴと玉ねぎのペーストに6時間。自家製ケチャップに3時間。スパイスをじっくり混ぜ合わせた自家製のルウを作り、具材の玉ねぎと牛肉を合わせてやっと完成する。前日から1日かけて仕込まれた味。
とろりとしたカレーは、口に運ぶとスパイシーさが後から来て、マイルドなトマトの酸味や、よく煮込まれた具材の旨みが重層的に重なり合う。カラッと揚がったとんかつの脂の甘みが合わさるとさらにたまらない。オーソドックスなんだけど、旨さが波状攻撃のように押し寄せる絶品カツカレーだ。
[住所]東京都文京区千駄木4-13-6
[電話]03-3828-4498
[営業時間]10時半〜20時LO
[休日]日(祝は不定休)
[交通]地下鉄千代田線千駄木駅2番出口から徒歩11分
撮影/鵜澤昭彦(アサノ、まさむね)、浅沼ノア(wacca)、小澤晶子(鴻)、谷内啓樹(しなのや)、小島昇(動坂食堂)、取材/池田一郎
※2024年9月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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