深煎り豆を買って「プクーっと」膨らむのを見ればきっと沼る
「まずはコーヒー豆。安定して淹れられるのが深煎りの豆です。粉に向かってお湯を注ぐと、粉がプクーっとふくらんでくる。あれができやすいんです。いっぱい煎られている分、ガスを多く含んでいるからですね。あのプクーっを見るとちょっとテンションが上がって、ハンドドリップが楽しくなってくるかも」
一般的なドリッパーの場合、器具を温めるために一回湯通し(ペーパーリース)をするのだが、「SUIREN」はPCT樹脂でできているため温める必要があまりないという。
「浅煎りとかの豆だとお湯が浸透しづらいことがあるので、多めに湯通しするんです。でも『SUIREN』だったら浅煎りの豆でもそこまで苦にせず、すぐに淹れられると思います」
気になるのはお湯の注ぎ方。のの字に書くといいという話もありますが、さて?
「私が教わった『HARIO CAFE』の店長さんが言うには、ペーパーフィルターにお湯がいかないように注ぐことが重要。粉の内側にお湯が収まっていたらちゃんと豆が抽出されます。ペーパーにいってしまうと、ペーパーから直接お湯が垂れてしまってコーヒーが抽出されないそうです」
聞いている限りでは意外と難しい? と思ってしまうが、そこまで気にしなくていいと美山さんは言う。
「電気ケトルでも注ぎ口の細いものが増えてきました。できるだけ細い方が望ましいですが、なければのの字でなく一点集中で真ん中にお湯を注いでもいいと思います。バリスタの世界チャンピオン、粕谷哲さんも一点注ぎの淹れ方もあるとおっしゃっていたので。ゆっくりお湯を注いで粉がプクーっと膨らんでくるのを見られたら、まずはそれで十分」
まずは「プクーっ」を楽しむことを念頭に置いて、コーヒーを淹れてみるといいだろう。その際「SUIREN」の美しい色の変わり具合にも注目してほしい。
「V60のフィルターが白なので、できればそれで合わせてもらえたらうれしいです。お湯を注いだときのピンクの透け具合がきれいで本当にお花みたいに見えてかわいいんですよ。フィルタを置いたとき、お湯を注いだとき、その都度色の見え方が変わってくるので、そこも含めて楽しんでほしいです」
女性でも手に取りやすい美山さんオリジナルカラーの「SUIREN」。「道具さえあればなんでもできるので、とりあえず買ってみるのが大事だと思います」と美山さん。この秋、「SUIREN」でハンドドリップコーヒーデビューしてみませんか。
●美山加恋(みやまかれん)/1996年12月12日生まれ、東京都出身。映画、テレビ、舞台のほか、アニメ『キラキラ☆プリキュアアラモード』では主人公を演じるなど、活躍は多岐にわたる。現在放送中のドラマ『around 1/4(アラウンドクォーター)』(ABC/テレビ朝日系)に出演。
取材/編集部えびす 撮影/松井綾音