牛込神楽坂『手打ち蕎麦 芳とも庵』
11月下旬から2月末までのひそやかなお楽しみがこの「野鴨蕎麦」。新潟の猟師から届く野生の鴨で作る一杯だ。天然のものゆえ仕入れも不安定な上に手に入らないこともある。そのため前日までの完全予約制。そんな高いハードルを乗り越えてでも、やっぱりこの味を求めてしまう。
鴨の滋味が溶け込んだツユを飲めば、本枯節の風味と共に広がるコクと旨み。それはどこまでも力強く、深い。身にたたえた脂は澄んだ甘みに満ちていて、蕎麦をすすった後に鼻から抜ける香りは重厚だ。さらにこの野鴨のガラでスープをとり、身をさっとくぐらせて食す贅沢な鍋のコースも数量限定で用意する。
…つづく「東京のうまい「最強の町寿司」ベスト7軒…高コスパ、一貫《110円》からで一見さん、ソロ活でも大丈夫「覆面調査隊が実食」」では、庶民価格の美味しい町の寿司店を紹介します。
『おとなの週末』2023年12月号より(※本内容は発売時のものです)