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撮り鉄の「食」の思い出(44) 糸魚川で幻の魚ゲンギョをいただく&大糸線なつかし車両/1989~2018年

撮り鉄の「食」の思い出(44) 糸魚川で幻の魚ゲンギョをいただく&大糸線なつかし車両/1989~2018年

長野県と新潟県を結ぶ大糸線は2つの会社にまたがっていて、それぞれまったく様子が異なります。 今回のテーマは南小谷駅~糸魚川駅の電化されていない区間、北アルプスに端を発する姫川に沿いを走る路線。そして、糸魚川駅近くのスーパーマーケットで見つけたのは“幻魚”と書いて“げんぎょ”。なかなかのお味でした……。

perm_media 《画像ギャラリー》撮り鉄の「食」の思い出(44) 糸魚川で幻の魚ゲンギョをいただく&大糸線なつかし車両/1989~2018年の画像をチェック! navigate_next

糸魚川で幻の魚ゲンギョをいただく&大糸線なつかし車両/1989~2018年


鉄道ファンからは当たり前!と思われてしまいますが、魅力的な路線の条件には風景などだけでなく、走っている車両も重要です。

沿線風景ももちろん、魅力的な車両が走っていた大糸線は、大好きな路線でした。

長野県と新潟県を結ぶ大糸線は、2つの会社にまたがっていて、それぞれまったく様子が異なります。

路線の南側、松本駅~南小谷駅間はJR東日本の所属で電化しています。

新宿駅から直通列車も走っています。

そして今回のテーマは、南小谷駅~糸魚川駅の電化されていない区間、北アルプスに端を発する姫川に沿って敷かれています。

川や山の風景が美しい路線です。

[姫川に沿って走る大糸線列車(1994年撮影)]


いつもは1両のディーゼルカーが走っていますが、スキーがブームだったころは、関西方面から夜行のスキー列車も乗り入れていて賑わう路線でした。

[関西からの夜行臨時列車も走っていた(1989年撮影)]


そして鉄道ファンに人気だった車両が、ディーゼルカーの“キハ52”。

国鉄時代に作られた車両で、3両がありました。

晩年には3両がそれぞれの違う色になって走っていました。

普通列車の一般色の赤と白のツートン、近郊色と呼ばれる赤色、そしてもっと古いタイプの色で白と青の塗装です。

撮影に行ったときには、今日はどの色で運転されているのか、ワクワクして待っていました。

[キハ52同士がすれ違う(2005年撮影)]

[青と白の塗装で走るキハ52(2007年撮影)]


しかし、人気の〝キハ52“は2010年に運転を終了してしまいます。

普通ならば、廃止後解体されてしまう車両もあるのですが、そこは人気車両です。

3両とも、しっかりと保存されています。

しかも、そのうち1両は千葉県のいすみ鉄道で、現役のまま運転中です。

[青と白だった車両が赤色になって、いすみ鉄道で運転中(2014年撮影)]


赤と白のツートンの車両は、遠くまでもらわれていきました。

岡山県の津山へ行き、“津山まなびの鉄道館”で、たくさんの貴重な車両とともに展示されています。

[津山まなびの鉄道館で保存:右から2両目がキハ52(2016年撮影)]


もう1両ですが、現在も糸魚川に残っています。

それも、駅舎の中です。

北陸新幹線開業時に大きく変わった糸魚川駅。

駅の1階に“ジオパル”という施設があります。

ジオパーク観光のインフォメーションセンターと、鉄道ジオラマ施設(かなり大きい)、さらに本物のキハ52を使った待合室で構成されています。

営業時間中であれば、いつでも車内で休むことができる施設です。

[糸魚川駅では、今でもキハ52に乗ることができる(2018年撮影)]


驚いたのはこの車両、ときどき駅から出てくるんです。

本体のエンジンはかからないのですが、小さなエンジン付きの機械に押されて駅の外へ。

新しくなった駅をバックに止まるぴかぴかのキハ52。

私も好きな車両だっただけに、嬉しくなる風景です。
 
この車両が屋外に展示される日ですが、2019年の予定はまだ発表されていません。

2018年は4月上旬~11月上旬の第2第4日曜日でした。

見に行かれる方は“ジオステーション ジオパル”のHPなどを見て確認してください。

[キハ52の糸魚川駅屋外展示(2018年撮影)]


キハ52が引退して、新しく走り始めたのはステンレスボディの車両。

以前に比べると、訪問の回数は若干減りましたが、まだまだ美しい風景を行くローカル線の魅力は健在です。

……(もちろん私は)ときどき撮影に行きます……。

[現在はステンレスボディのディーゼルカーが走る(2010年撮影)]

この糸魚川駅近くのスーパーマーケットで出会ったのが、幻の魚!?

 
ここまで、ついつい長めになってしました(笑)

今回の食のテーマは、糸魚川のスーパーマーケットで購入した“げんぎょ”です。

“げんぎょ”は、「幻魚」と書きます。

食べるのは初めてでしたが、同じ字を書いて“げんげ”と読むのは聞いたことがあります。

どうも正式な名前は“のろげんげ”と言うそうで、新潟の海岸線沿いでは“げんぎょ”と呼ばれることが多いようです。

それも1種類ではなくて、いろいろな種類があります。

[海岸線の市場で見た“げんぎょ干し”(2018年撮影)]

[市場でみつけた“白げんぎょ”は、やや大きめ(2018年撮影)]


スーパーマーケットの魚売り場をのぞきこむと、なにやらぬるっとした魚がパックされています。

それも安い! 

7匹入りで158円です。
 

[7匹入りで158円。安い!(2018年撮影)]


さて、車内料理で今夜のおかずにと考えてみますが、天ぷらは車内では無理だし、鍋にするには少々小さめです。

いつものように店内でリサーチです。

近くを通りかかったおばあちゃんを呼び止めて、
「すみません。この魚はどう料理すればいいんですか?」
とパックを見せると、おばあちゃんの目がキランと光ります。

「私ねぇ。これ好きなのよ! ちゅるんとして、いくらでも食べられるし」

「昨日も、食べたの。おいしかったわよ〜」

「家ではね。これだけをおすましにして、ちょっと煮るだけ」

たくさん話をしてくれたおばあちゃんを見送って、購入決定です。


パック開けると……なんだか目がかわいい……。

[げんぎょ……。目がかわいい(2018年撮影)]


まあ、それはそれとして、調理開始です。

以前は、水が潤沢に使えない車内では、なかなか魚料理がしにくかったのですが、最近はちょっと知恵がついてきました。

新聞紙と紙皿の上で、食品用の使い捨ての手袋を使って料理します。

アラは新聞紙といっしょに捨てて、包丁もお湯をかけたキッチンペーパーで何回か拭いてからアルコール消毒して終わりです。


簡単になりました(笑)。

[紙皿と食品用手袋で料理(2018年撮影)]


今回の料理は簡単。

ぶつ切りにしたげんぎょを、水、酒、しょうゆと、昆布だしを少し入れて軽く煮るだけです。

[ぶつ切りを、おすましの調味料に入れる(2018年撮影)]

[ちょっと煮るだけ(2018年撮影)]

[お椀によそって完成です!(2018年撮影)]


食べてみると、おばあちゃんの言っていたように、ちゅるんとした食感がたまりません。

味も、白身魚の煮つけのように、魚のおいしさがしっかりしています。

骨だけ出しながら、あっという間に7匹分完食でした。

 
この“げんぎょ”ですが、東京周辺の魚屋では見たことがありません。

まあ、見た目通り足が速いのと、値段が安いので、なかなか全国流通はしないタイプの魚ようです。

また来たら食べようと糸魚川を後にしました。


しかし!

帰りの道の駅で見つけたのが「このまま食べられる焼幻魚」!

けっこう日持ちもします。

もちろん購入です(笑)。

[このまま食べられる焼幻魚(2018年撮影)]


帰ってからパックを空けると、ふわっと魚のいい香りがします。

見た目は……まぁ……です。


[5匹入りの幻魚、ビールにはぴったり(2018年撮影)]



食べてみると頭はカリカリ、身は噛めば噛むほど味が出てきます。

ビールにはぴったり。

帰ってからも楽しめる幻の魚でした。






佐々倉実(ささくら みのる)
 鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、初めて鉄道写真を撮ったのが小学生のころ、なんやかんやで約50年経ってしまいました。鉄道カメラマンなのに撮影の8割はクルマで移動、列車に乗ってしまうと、走るシーンを撮影しにくいので、いたしかたありません。そんなワケで年間のかなりの期間をクルマで生活しています。趣味は料理と酒! ヨメには申し訳ないのですが、日々食べたいものを作っています。
 鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、いろいろとお付き合いください。
 ちなみに、鉄道の他に“ひつじ”の写真もライフワークで撮影中、ときどきおいしいひつじの話も出てきます。なにとぞご容赦ください。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
このグルメ記事のライター
佐々倉実@おとなの週末

鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、お付き合いください。

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