旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で最…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■あんこに
正解:あずき
難易度:★★★☆☆
寒暖差によって甘くなります
おまんじゅう、お赤飯、おはぎ、おしるこなど、さまざまな料理に使われるあずき。マメ類のなかでも日本人にはとくになじみ深い豆ですね。
大別すると、赤あずきと白あずきがあり、品種もさまざまです。
白あずきは希少で、スーパーの乾物売り場で目にすることが少ないのですが、おもに高級和菓子や白あんの原料として使われます。
収穫時期は、栽培方法や地域によって異なりますが、7月下旬~8月上旬、または10月下旬~11月中旬頃が収穫のピークとなります。
ただし、秋に収穫されたあずきは乾燥させてから出荷されるため、10月から2月頃が旬の時期となります。
日本三大産地といわれるのが、北海道、丹波、備中です。とくに北海道は生産量が圧倒的に多く、国内生産量の9割超を占めています。
あずきは昼夜の寒暖差が大きいほど甘く、美味しくなります。これは、日中の温かいときに栄養を作り出し、気温が下がる夜間にその栄養を糖分に換えて蓄積するためです。
こういったしくみゆえ、北海道、丹波、備中ともに寒暖差のある地域で美味しいあずきを育てることができるのです。
和菓子の名前によく使われている「大納言」という表記ですが、大納言もあずきの一種です。
一般的な品種との違いは、粒が大きくやわらかいということです。大粒のため、煮ると皮が裂けて中身が流れ出てしまう「腹割れ」という現象が起こらず煮崩れしにいことが特徴です。
三大産地のひとつ、丹波で生産される「丹波大納言小豆」はブランドあずきとなっています。
大納言あずきは栽培が難しい品種で収穫量が限られるため、希少価値が高く、市場価格も一般的なあずきよりも高めです。
あずきというと甘いお菓子をイメージしますが、カレーやスープの具材、サラダなど、おかず作りにも使える、用途の広い食材です。
あずきにはほんのりとした自然な甘みがあり、この甘みが加わることで味に深みが生まれたり、塩味やスパイスの風味が引き立ちます。
また、煮込んでデンプンが溶け出すことで、とろみやコクが加わります。
美味しいあずきの見分け方
粒の大きさが揃い、色が濃く光沢があり、丸みを帯びているものを選びましょう。あずきは古くなるにつれ光沢が失われていきます。
また、目と呼ばれる白い部分が黄色や茶色っぽくないものを選びましょう。黄色や茶色っぽくなっているものは古くなって味が落ちたり、皮が硬くなっているおそれがあります。
あずきの注目栄養素
注目したいのは、サポニンという成分です。
この成分はあずきの皮に含まれています。強い抗酸化作用や中性脂肪を低下させる作用があり、生活習慣病の予防やアンチエイジング効果が期待される成分です。
また、体内の余分な水分や塩分を排出することでむくみの改善にも効果的です。
もうひつと注目したいのは、疲労回復に欠かせないエネルギー代謝を促すビタミンB群を豊富に含むところです。日頃から疲れやすいといった人は普段の食事にあずきを積極的に取り入れることをおすすめします。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。