太っ腹なサービスをいつまでも続けてほしい
では、まずラーメンからチェックしてみよう。具材はチャーシューとメンマ、モヤシ、ネギとシンプルながら、チャーシューの量が多い。スープをとるのに豚バラのブロックを使っていて、それをチャーシューに流用しているかもしれない。
スープを飲むと、たまり醤油ならではのコクとほのかな甘みを感じる。ストレートの細麺にもよく合う。どこかで食べたことがあると思ったら、京都ラーメンの『第一旭』とよく似ている。京都ラーメンは名古屋人の筆者も定期的にリピートしたくなる。ラーメンのメニューを醤油ラーメンに絞り込んでいるのはそれが狙いなのか。
チャーハンもまたシンプルそのもの。全体的に黄色っぽいのは醤油で仕上げているからだろう。また、炒めムラがまったくなく、均等であることから、中華鍋を振る技術の高さも伝わってくる。
味については、やや塩味が強いものの、十分許容範囲。チャーハンの塩味とラーメンのスープのほのかな甘みが絶妙にマッチする。スープを飲みつつ、チャーハンを頬張っていると、あっという間に完食してしまった。これには筆者自身も驚いた。
周りを見ると、チャーハンの大盛を掻き込んでいる猛者もいる。チャーハンは並盛で450グラムあり、大盛となると600グラム。筆者は並盛でギリギリだったので、さすがに特盛はムリだ。
一方、ラーメンの特盛は麺が2玉になるという。これも筆者にはムリだな。チャーラー好き、かつ大飯喰らいのみなさまは、ぜひともチャーハン大盛とラーメン大盛にチャレンジしてほしい。
ラーメン店でサイドメニューの半チャーハンを注文すると1000円超えは当たり前になっている昨今、ここは貴重すぎる。どうかこの太っ腹なサービスをいつまでも続けてほしいと願うばかりである。
取材・撮影/永谷正樹
1969年愛知県生まれ。株式会社つむぐ代表。カメラマン兼ライターとして東海地方の食の情報を雑誌やwebメディアなどで発信。「チャーラー祭り」など食による地域活性化プロジェクトも手掛けている。