旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■日本人が大好き
正解:ズワイガニ
難易度:★★★☆☆
輸入ものが9割!
ズワイガニは、十脚目ケセンガニ科のカニで、おもに、日本海西部、日本海北部、オホーツク海、北太平洋三陸沖などで漁獲されます。
日本海や太平洋側で漁獲されるズワイガニの旬は産卵前の12~3月で、日本海では冬の風物詩とされています。
ただし、北海道では3~5月となります。これは、寒冷地の北海道ではカニの産卵期が若干遅くなるためです。
一般的に、ズワイガニは水揚げされる地域で呼び名が変わります。またオスとメスでも呼び名が異なります。
たとえば、京都や鳥取などではオスは松葉ガニ、メスはコッペと呼ばれます。福井ではオスは越前ガニ、メスはセイコガニ、石川ではオスが加能ガニ、メスが香箱ガニ(コウバコガニ)と呼ばれます。
また、京都府京丹後市丹後町で水揚げされるズワイガニは「間人蟹(タイザガニ)」と呼ばれ、幻のカニといわれるほど希少なもので、キロあたり2万、3万円は当たり前。10万円近いものまであるほどです。
ほかに、鳥取のブランドガニとして知られるのが「五輝星(イツキボシ)」で、松葉ガニの王様と呼ばれています。
価格ですが、オスのほうが高値で取り引きされています。その理由は、オスはメスより2倍ほど大きいからです。
メスのほうが小さい理由は脱皮の途中で産卵期を迎え、それを期に脱皮をしなくなるから。いっぽうの産卵期のないオスはメスよりも数多く脱皮する大きく成長できるのです。
ズワイガニはタラバガニなどよりも価格の幅が大きく、安価で手に入るものも多くあります。それは、漁獲量が多く、さらに輸入量が多いことにあります。
ちなみに、国内で流通するズワイガニの約9割は輸入ものとなっています。