本日3月11日は、2011年の3月11日に発生した東日本大震災年にちなんだ「防災意識を育てる日」だ。また直前の3月1日は、『防災用品点検の日』。万が一の災害に備えて、防災設備・装備を点検し、経年劣化や故障がないかチェックすることが推奨されている。それらのなかでも重要なのは保存食。ここでは『防災バッグ向け詰め合わせ』としても売られている、『アマノフーズ(アサヒグループ食品株式会社)』のフリーズドライ食品を紹介しよう。
画像ギャラリー本日3月11日は、2011年の3月11日に発生した東日本大震災年にちなんだ「防災意識を育てる日」だ。また直前の3月1日は、『防災用品点検の日』。万が一の災害に備えて、防災設備・装備を点検し、経年劣化や故障がないかチェックすることが推奨されている。それらのなかでも重要なのは保存食。ここでは『防災バッグ向け詰め合わせ』としても売られている、『アマノフーズ(アサヒグループ食品株式会社)』のフリーズドライ食品を紹介しよう。
常温・長期保存が命の防災用保存食。持ち歩くなら軽さも大切!
いざというときに身を守り、生き延びるために準備するのが『防災用品』。その「いざ」というときに役に立たないのでは意味がない。『防災用品点検の日』は年に4回設定されており、 3月1日・6月1日・9月1日・12月1日に防災用品のチェックが推奨されている。
なかでも食品類は消費期限の呪縛から逃れられないだけに、期限切れの食品の入れ替えは必須だ。こどもの頃に「まずい、まずい」「いや、非常時なら我慢できる」「それにしたって、やたら喉が渇く」と笑いながら、皆で期限切れの防災カンパンを食べた思い出をもつ人も多いだろう。
平時ならば笑えるが、被災し切羽詰まった環境下で残念な食事を強いられるほど悲しいことはない。常温での長期保存は大切だが、現代では味も大切な要素だ。
そして忘れられがちなのは『軽さ』だ。「防災バッグに関する実態調査」として、800名(うち自然災害による被災経験者400名)を対象にしたアマノフーズの調査では、「自身の防災バッグの重さの上限」を把握している人は38.4%、「避難時に推奨されている防災バッグの重量上限」を把握している人は、わずか16.1%に留まるとの結果が出ている。
アマノフーズではこうした調査結果をもとに、防災士の監修のもと『1人あたり約200g(2日分相当)の防災バッグ向け詰め合わせ 2人分』(税込5282円)というパッケージを展開している。フリーズドライ食品の『軽量』という特長を活かした商品展開だ。
驚きの実食結果。現代のフリーズドライは味も優秀!
まずは『まるごと貝柱雑炊』(6食税込1425円)を実食してみた。
開封すると、『ふ菓子』のような本体がケースに入って現れる。さわるだけでポロポロと崩れるほど頼りない固形物だ。きわめて軽くて、菓子にしても貧弱な印象だ。
包装の中で崩れた破片も含めて大きめのマグカップに放り込んで、湯を注ぐ。指定量は180ml。入れるそばから雑炊のもとが湯を吸って、みるみる解れてゆく。待つほどもなく、入れ終わったらスプーンでかきまぜればできあがりだ。特記することがなにもない。
だが、スープをひとくち啜って驚いた。出汁がしっかり利いていて美味い。これなら保存食と思わずに食べられる。そして、食べ応えがある。舌の上の存在感がしっかりしていて、フリーズドライの頼りない印象とは別物だ。
味のハイライトは「まるごと貝柱」の存在だ。奥歯でゆっくりと噛みしめると、旨味がじわっと滲み出てくる。噛み心地も絶妙。乾燥貝柱を戻したかのような充実した食感と分厚い旨味だ。いや、フリーズドライなのだから「乾燥貝柱を湯で戻した」に相違ないのだが、この完成度は素晴らしい。
次は『野菜スムージーで煮込んだ野菜と鶏肉のカレー』(4食税込1425円) 。湯の指定量は150mlだが、今回は湯量を増やしてそのまま飲んでみた。
案の定、白米なしでこのまま飲んでも美味い。湯を入れた瞬間からカレーの香りが立ち上り、軽くかきまぜると、とろみのあるカレースープといった風情だ。こくがあって美味い。辛さひかえめのカレーの刺激で体が温まる。
『とろっと卵の親子煮』(4食税込1339円) は、親子丼の具にすることが前提の製品だ。指定の湯量も100ccと少ない。
とろみが強く、ダシの味がとても濃い。ごはんが進む濃い味で、どんぶり一杯は無理だろうが、茶碗一杯のごはんを親子丼にするには充分な役に立つ。鶏肉の食感がいいのは驚きで、肉を噛み締める快感が得られる。
どれも予想を上回る美味で「軽量で長持ちする保存食」という領域を完全に超えている。日頃の軽食として開発された商品なのだから当然なのだが、それにしても旨い。小腹を満たす夜食として常用できる。湯を入れてすぐに食べられる。
特に驚いたのは、食感が再現できていることだ。具材の多くが食物の感触をすばやく取り戻し、きちんとした食事をした満足感が得られる。
保存食として評価するなら、もはや期限を気にする必要がなくなるのが魅力だ。「日常の軽食として消費したぶんを忘れずに補充しておく」という意識で付き合える。これは防災用品として大きなメリットだろう。
使う湯は熱いほどいい。あつあつをフーフー言いながら啜るだけで、肩の力が抜けるような喜びが体の芯から湧いてくる。『防災用品点検の日』を機会に、一度お試しいただきたい出来栄えだ。
アマノフーズの【防災士監修】『1人あたり約200g(2日分相当)の防災バッグ向け詰め合わせ 2人分』は、直販サイトで税込5282円だ。
文・写真/深澤紳一(ふかさわ しんいち):PCゲーム雑誌から文芸誌、サブカルチャー誌まで幅広い寄稿歴をもつライター。レーシングスクールインストラクターなども務めつつ、飼犬のために日々働く愛犬家。