旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■お手頃価格です
正解:アメリカンチェリー
難易度:★★☆☆☆
庶民派のサクランボです
アメリカンチェリーは、日本に輸入されるアメリカ産のサクランボの総称です。
日本で流通しているアメリカンチェリーのほとんどは、カリフォルニア州または、ワシントン州からの輸入品となっています。
アメリカンチェリーの輸入が本格化したのは1980年代以降で、それまでは日本のサクランボしか流通しておらず、高額で庶民にはなかなか手の届かない、高級フルーツでした。
しかし、アメリカンチェリーの普及により、サクランボのイメージが手軽に楽しめるフルーツへと変わっていきました。
じつはアメリカンチェリーという品種はなく、正式な品種名は「ビング」や「レーニア」、「ブルックス」、「ツラーレ」などです。日本で流通している品種のほとんどは、ビングとレーニアで占められています。
ビング種はアメリカンチェリーのなかでもっとも一般的な品種で、濃い赤紫色で、甘味が強く果汁が豊富なことが特徴です。日本で出回っているもののほとんどがこの品種です。
レーニア種は、皮が黄色っぽく、赤く染まった部分もあり、見た目は日本のさくらんぼに似ています。上品な甘さと酸味が特徴で、「アメリカの佐藤錦」とも呼ばれます。
旬は、5月中旬から7月中旬頃となり、遅くとも8月初旬には市場から姿を消してしまうと、旬の時期は短めです。
日本のサクランボが小ぶりで繊細な甘さ、皮も薄く果肉がやわらかいのに対し、アメリカンチェリーは大ぶりで果肉がしっかりしており、甘味が強めであることが特徴です。大きな違いは見た目で、日本のサクランボは明るい赤、アメリカンチェリーは黒っぽい深紅をしています。
アメリカンチェリーの品種は、気候や環境が合わず、大規模な生産は行われていません。