ベトナムの“いま”を東京で体験できる、日本最大級のベトナム文化の祭典「ベトナムフェスティバル」が2025年5月31日(土)と6月1日(日)の2日間にわたって、代々木公園で開かれる。2008年に始まり、2025年で17回目。いまや18万人を動員するこのイベントが、例年以上に熱を帯びて戻ってきます。その中心にあるのは、近年世界が注目しはじめたベトナムの音楽「V-POP」です。
静かな熱狂。今、V-POPが面白い
V-POP(Vietnamese Pop Music)とは、ベトナムのポップス音楽。韓国のK-POP、タイのT-POPに続く形で、今、アジア各国にファンを広げつつあります。
叙情的でメロウなメロディに加え、思わず体が動くようなダンサブルなナンバーも豊富。加えて、6つの声調を持つベトナム語の音の抑揚が、独特のリズムと響きを生み、耳に残るフレーズが多いのもV-POPの魅力のひとつです。
TikTokやYouTubeで話題となるアーティストが多く、Z世代を中心に注目を集めています。
最近では、ベトナムで人気女性シンガーのホアン・トゥイ・リンの楽曲「See Tinh」が韓国女子バレーボールのイ・ダヒョン選手がこの曲に合わせて踊った動画がKBSスポーツのTikTokアカウントで投稿されたことをきっかけに、世界的に流行しました。イ・ダヒョン選手を真似て踊る動画が、Tik TokやInstagram、YouTubeなどのショート動画に多く投稿されています。SNSをよく見る人であれば、この音楽を一度は聞いた事があるのではないでしょうか。
また、「Anh Trai Say Hi」や「Anh Trai Vuot Ngan Chong Gai 」といった音楽バラエティ番組から、多くの人気アーティストがより注目を浴びており、ライブチケットは発売と同時に完売。国内外で注目されるコンテンツへと進化しています。
そんなV-POPの“いま”を象徴するアーティストたちが、今回代々木のステージに登場します。
今年のステージに彩りを添える2人のスター
▼MIN(ミン)
繊細で洗練されたポップセンスが光る、ベトナムを代表する女性シンガー。
代表曲「Dung Yeu Nua, Em Met Roi 」や「Tren Tinh Ban Duoi Tinh Yeu」など、恋愛をテーマにした等身大の楽曲が若者を中心に絶大な支持を集め、YouTubeでは1億回再生を超えるヒットも。
音楽のみならずファッションやダンスの分野でも人気が高く、ベトナムのポップカルチャーを体現する存在として国内外で注目されています。日本でのパフォーマンスは極めて貴重です。
▼ERIK(エリック)
透き通るような歌声と確かな表現力で聴く者を魅了する、若手実力派シンガー。
2016年に「Sau Tat Ca」でブレイクを果たし、「Chay Ve Khoc Voi Anh」「Em Khong Sai, Chung Ta Sai」などのヒットを次々とリリース。スタイリッシュなビジュアルと歌唱力を兼ね備え、ベトナム国内外で人気を博しています。
池袋で開催された「Vietnam Festival Next Culture Day 2025」に続き、今回ふたたび日本のステージに登場予定。国境を越えた音楽体験が、代々木の空に響きます。
さらに、次世代の注目株であるPham Dinh Thai Ngan(ファム・ディン・タイ・ガン)の出演も決定。言語を越えたステージに、ぜひご期待ください。